人生ゲーム風、シムシティ風 etc...

ゲームを通じ、あらためてアフリカの貧困を学んでみた

2008.03.28 FRI


『チャレンジアフリカ』の内容は、『人生ゲーム』のそれではなく、84枚のカードと解説冊子のセット。今のところ非売品です 撮影/熊林組
大事なことはすべてゲームに教えてもらった。そんなファミコン世代が息抜きで遊んだアナログゲームといえば、おなじみ『人生ゲーム』。

しかし、大富豪だけが人生のゴールとは限りません。何やらアフリカ人の日常を知ることができる『アフリカ版人生ゲーム』なるものが存在するとか。

なぜそんなゲームを作ったのか。ザンビアを中心に医療・農村開発などの国際協力活動を行っているNPO法人TICO(ティコ)代表の吉田修さんにうかがいました。

「アフリカに興味のない方にも、間口の広いゲームでその実情を知ってほしかったんです。いくら講演で写真や統計を使って訴えても、遠い世界の話にしか感じてもらえませんから。ただし、一部で『アフリカの現実をゲームに例えるのはやめてください』というご意見もありまして、現在は『チャレンジアフリカ』という教育教材にしています」

なるほど。では、あらためてプレー。まず、家庭環境カードを引き、そこに書かれている内容について参加者同士で話し合いをします。以降は年代別のカードを、自分の順番ごとに1枚ずつ引いて、出た内容についてまた話し合い。勝ち負けはなし。もはやゲームではありません。

筆者の場合、「貧困地区の無職の両親の元。親戚に借金5000円、たまに日雇い労働(日当150円)」という家庭環境に生まれます。続いて0-1歳でマラリアにかかり、1-5歳に母親が結核で倒れます。6-10歳ではヤギの世話で学校に通えず、11-15歳に内戦で兵士にさせられ、16-20歳には金持ちに体を買われとうとう成人時には乗っていたバスが横転。全身打撲で死んでしまいます。あまりのひどさに「ありえない」とつぶやくしかない。

「学校などで『チャレンジアフリカ』を使うんですが、最初は学生さんも『ギャー死んだ!』などと騒ぐんですよ。でもカードの内容は、どれも私が実際に見てきたことばかり。参加者が引いたカードについて、具体的な写真やデータを使って解説することで、テレビや新聞で報道されないアフリカを、より深く理解してもらえているようです」

ほかにも、アフリカの諸問題をゲームで知る試みには『貿易ゲーム』が有名だとか。また『3rd World Farmer』というシムシティ風のコンピュータゲームも。例えゲーム化しても、レベルアップはおろか、ゲームを続ける=生きることすら難しいアフリカの現実。こんな残酷な社会が同じ地球に存在するということを、ゲームや教材で学んでみてはいかがでしょうか?

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