海藻からエタノールやウランを取り出せる!?

君は「アポロ&ポセイドン計画」を知っているか?

2008.04.04 FRI


この計画の鍵となる、海中で成長する海藻「ホンダワラ」。この海藻を日本海で大量養殖し、エタノールやレアメタルを取り出すという 画像提供/京都府立海洋センター
2025年には日本が資源大国になるかもしれない。そんな計画が発表されています。その名も「アポロポセイドン構想2025」。なんだかカッコイイじゃないですか。一体どういう計画なんでしょう? 三菱総合研究所・科学技術部門統括室参与としてこのプロジェクトを研究している香取義重さんにお話を伺ってきました。

「計画の軸になるのは、日本海でホンダワラという海藻を養殖し、そこから産業資源となるエタノールやウランなどを取り出そうという計画です。これは計算上の数字ですが、6500万トンのホンダワラを養殖することで、年間2000万キロリットルのバイオエタノール、さらには国内の原発で使用する量の4割にも及ぶ1950トンのウランを回収することができると推測しています」

海藻からエタノールやウランが取れるなんてすごい。海藻ってローカロリーなイメージがあるけれど、それは海藻の90%が水分でできているからで、その水分を抜けば十分に高エネルギーなのだとか。そして、海藻には海水中の金属元素を濃縮する働きがあり、海水中に漂うウランを海藻に濃縮させてそれを取り出す、という計画だそう。でも、なんで海藻から?

「現在、アメリカなどではトウモロコシやサトウキビを原料にエタノールを取り出す事業が実用化されています。ですが、広い平地をもたない日本ではその方法は難しいのです。ならば海を使えばいい。日本には資源がないとよくいわれますが、知恵を使うことで、日本は資源大国になれる可能性を秘めているのです」(同)

地球の表面の約70%が海だということを考えると、陸でなく海を利用するこの計画は、とても有益なんですって。素晴らしい計画だと思いますけど、本当に実現されるのでしょうか?

「あまり近視眼的にならず、大きな視点で計画を進めることが大事だと思います。この『アポロポセイドン構想』という名前のポセイドンは『海の力』、アポロは『太陽の力』とアメリカのアポロ計画にちなんでいます。アポロ計画がジェミニ計画やマーキュリー計画という段階を踏んで実現されたように、『アポロポセイドン計画』も段階を踏みながら2025年までに実現したいと、がんばっているところです(笑)」(同)

独自のコンセプトを日本で立案し、構想を繰り返しブラッシュアップしていったという『アポロ&ポセイドン構想』。実現すれば、ガソリン価格に一喜一憂することもなくなるかも?

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