なんで参院は不要といわれるのか?

「一院制」議会にするとどんなメリットがあるの?

2008.06.19 THU



写真提供/時事通信社
「参議院を廃止して一院制にすべきだ」。自民党内からこんな声がでている。背景にあるのは、参院で野党が多数派を占めるねじれ国会。先日の参院本会議で野党が提出した首相問責決議が史上初めて可決されたことでもわかるように、最近の参院は自民党の思惑どおりに動かないことばかり。そこで、自民党の議員が議員連盟をつくり、衆参両院を統合して一院制にしようと主張しているのだ。

その一院制にはどんなメリットがあるのだろう。じつは、一院制の国はスウェーデンやニュージーランド、デンマークなど、先進国にもけっこう多い。その理由はまず、合理的であるということ。一院しかないから選挙や議会などにかかる運営費が少なくて済むし、議員の数が少ないのでそこもコストダウンできる。また審議も迅速化できるし、なにより民意を分裂させることがない。考えてみれば、議会がふたつあるというのは国民の意志もふたつに分けるということ。なんで分ける必要があるのか、ひとつでじゅうぶんじゃないの、というわけだ。

それに対して二院制のメリットといわれるのが、いろんな国民の意見を反映できること、そして同じ審議を2回するので慎重な審議ができるということ。とくに慎重な審議については、二院制のメリットとしてよく指摘されることなのだが、しかし、日本の国会ではその二院制のよさはあまり発揮されてこなかったのが実情だったりする。なぜなら、日本では衆議院と参院の勢力比がほとんど変わらず、衆院の結論がそのまま参院で通ってしまっていたからだ。だったら参院なんかいらないじゃん、ムダだから廃止しようという声がでてくるのも無理はなく、実際、参院不要論は何度も叫ばれてきた。

もっとも、今回は「衆院と参院で結論が違うから参院をなくそう」という、従来とまったく逆の論理(笑)。ある意味わかりやすい話なのだが、その自民党のご都合主義はともかく、そもそも一院制にするには憲法の改正も必要。安易に変えたりできるような、そんな簡単な制度ではないのだ。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト