「頃す」「投す」「さ●じん」もアウト!?

ネットの犯行予告にはどんな刑罰が適用されるの?

2008.07.25 FRI


「犯行予告」「殺人予告」「殺す」「爆破」などのキーワードを含むスレッドを、定期的に自動取得する犯行予告情報収集サイト「予告.in」。ネット住民による善意の情報提供も多いそう
秋葉原の無差別殺傷事件以降、それを真似たネット上の犯行予告が相次いでいる。世間を騒がせたい愉快犯によるものばかりだが、事件のあった6月8日から28日までの3週間で、小中学生を含む30人が逮捕・補導された。

ところでこの犯行予告、一体どんな罪に問われるのだろう? ネット関連の法律に詳しい弁護士・落合洋司さんに聞きました。

「ネット上の犯行予告を取り締まる特別な法律はありませんが、主に威力業務妨害と脅迫罪に問われます。威力業務妨害とは、直接的な暴力や言葉の暴力等の威力を用いて人の業務を妨害する行為のこと。脅迫罪は、人の生命、身体、自由、名誉または財産に対して、これから害悪を加えるぞと脅迫すること自体で成立します。そのため、完全な愉快犯による犯行予告で、全く実行する気がなくても、罪に問われることには変わりありません。予告対象やその内容によって罪名が決まります」

ただし、行った行為が悪質ではなくイタズラと判断された場合、軽犯罪法違反という罪名になることもあるとか。今回逮捕されたなかには「殺す」を「頃す」や「投す」と書いた人がいたけど、一般の人が予想できる範囲の伏せ字や当て字なら、被害者側が受ける被害の程度は同じ。罪が軽減されることはないのだそう。ところで、こういった犯行予告は、事件以降増えているのでしょうか?

「減ってはいない、という印象ですね。警察は逮捕という形で重いペナルティがあることを知らしめ、軽率な犯罪を減らすことに努めていると思います。マスコミがそのことを取り上げる回数が増えたので、実数より増えているような印象を受けるのかもしれません。ただし、今までなら『どうせ冗談だろう』と受け流されていた犯行予告が、事件以降重く受け止められるようになったのは事実。発見した犯行予告を警察に通報する人は確実に増えています。また、『予告.in』という犯行予告収集サイトでは、ネット住民による情報がひっきりなしに寄せられているそうです」(同)

なるほど。逮捕や通報自体が抑止力になるってワケですね。ほかに考えられる予防策ってありますか?

「犯行予告後の逮捕では、対策が後手に回っていると言わざるを得ません。今は、小学生くらいの子どもからお年寄りまでネットを楽しむ時代。正しく、楽しく使うためのネットリテラシー教育を、早い段階から始めるのが一番の予防策だと思いますよ」(同)

ネット上の発言があっという間に広まってしまう現在。加害者にならないためにも、自分の発言にはきちんと責任を持ちましょうね。

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