27年ぶりに見直しが進む

「常用漢字」はそもそもなんのために決めているの?

2008.07.31 THU

「常用漢字」の見直しが文化審議会により進められている。常用漢字とは、「日常生活に必要な漢字」として、かつての国語審議会によって選ばれた漢字のこと。数限りない漢字の中から日常的に使用する漢字の範囲を決めることで、国民の社会生活を便利にし、コミュニケーションを円滑化させたいというのがその目的だ。

今回の見直しでは「藤」や「誰」など、使用頻度が高い漢字188字を常用漢字に加え、逆に「銑」や「匁」など、現代ではあまり使われなくなった漢字が外される予定だそう。それにしても常用漢字って、よく見直されている印象があるんですけど。

「いえ、今回の見直しは、それまでの『当用漢字表』が見直され、現在の『常用漢字表』が作られた1981年以来、実に27年ぶりのことです。おそらく法務省の『人名用漢字』の見直しなどと混同されているのではないでしょうか。『常用漢字表』では、1945字が選ばれ、法令や公用文書、新聞などでの漢字使用の目安として示されました」(文化庁・国語調査官・武田康宏氏)

いま使われている『常用漢字表』が作られてから年月が経ち、パソコンの出現で使われる漢字が多様化したり、人名用の漢字が大幅に増えたりしていることが見直しの背景にあるという。また見直しの話し合い中には、「『俺』という漢字は子どもに使わせるべきではなく、常用漢字にはふさわしくない」なんて意見も出たとか。

「『俺』については、あくまで委員の意見のひとつであり、反対に『そのような理由で選定するのはよくない』という意見も出ました。今回の見直しはあくまで、漢字の出現頻度や造語力(=熟語を構成する能力)などを基準に総合的に決めています」(同)

新しい「新常用漢字表(仮称)」が作られることで、『憂うつ』や『だ液』などのまぜ書きが減り、文章が読みやすくなるだろうとのこと。「新常用漢字表」は2010年の完成を目指して検討されているそう。どんな「かんじ」になるんでしょ?


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