エコな商品選択の新基準になるか

商品のCO2排出量を“見える化”する 「カーボンフットプリント」とは?

2008.08.22 FRI


洞爺湖サミットで紹介された、カーボンフットプリント表示(見本)付きの「サッポロ生ビール 黒ラベル」。表記方法や統一マークなどの国内共通ルールが策定される09年春以降から、順次全国展開される予定 写真協力/サッポロビール
福田首相が発表した環境方針「福田ビジョン」にも登場し、エコ活動に敏感な企業の注目を集めている「カーボンフットプリント」。近ごろよく耳にする「カーボンオフセット」(下記リンク先参照)と勘違いしそうだけど、一体どんなキーワードなのか?

カーボンフットプリント(炭素の足跡)とは、我々が生活の中で消費しているモノやサービスについて、原料採取から製造包装輸送購買・消費廃棄に至るまでのサイクル全体で発生するCO2排出量を算出してラベルなどに表示し、その商品を購買することによる環境への影響を消費者の目に見える化しようという試みのこと。

「カーボンフットプリントの目的は、大きく2つあります。ひとつは我々が消費を通じて間接的に排出しているCO2へ注意を向けることで、自分の生活が与えている温暖化への影響に気づく機会を広げること。もうひとつは、企業が環境活動に取り組む姿勢を消費者に向けてわかりやすくアピールでき、それが日々店頭で評価されることで、環境負荷の低減に向けた企業努力のモチベーションになることです。それによって、より低炭素な商品が好まれる消費構造の低炭素化への好循環が生まれることが期待されています」

こう教えてくれたのは、企業のカーボンオフセット事業を支援している環境コンサルティング企業、Value Frontier株式会社の梅原由美子さん。だが、実際の導入にあたっては課題もあるという。

「カーボンフットプリントの算定はライフサイクルアセスメントと呼ばれる手法で行えますが、その算出方法が複雑すぎるために、あまり浸透していないのが実情です。カーボンフットプリント制度が普及するには、多くの企業がより簡便にCO2排出量を算出できるシステムの整備が不可欠。また、消費者からの信頼を得るためには、表示内容を認証する第三者機関を設立して、偽装表示などの問題を防ぐことも必要になるはずです」

現在、経済産業省を中心として食品メーカーや大手小売店らが協議し、CO2排出量の算出方法や、その評価に関わる統一ルールが検討されている。早ければ09年の春ごろには、カーボンフットプリントが表示された商品が市場に流通し始める見込みだという。

お店の陳列棚からおやつを選ぶとき、カロリー表示と一緒にCO2排出量をチェックする日がやって来るのは、そう遠くはなさそうだ。

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