モバHO!終了で考えた

地上波、BS、CS、ワンセグ、ケーブル…テレビの放送形式がこんなに増えた理由は?

2008.09.05 FRI


地上波アナログに地デジ、BS、CSと大変なことになっているテレビリモコン。なお、地上波デジタルが届かない地域に地上波番組を送る手段として、今最も注目されているのが、全国津々浦々に張り巡らされたNTTの光ケーブル網、と麻倉氏 撮影/熊林組
7月、東芝の子会社であるモバイル放送株式会社は、放送衛星を利用したモバイル機器向けの放送サービスモバHO!を、2009年3月末をもって終了すると発表しました。

んーと、すみません。モバHO!って何ですか?

携帯電話で見られるワンセグ放送とは、また違うんですか? 放送に詳しいオーディオ・ビジュアル評論家の麻倉怜士さんにうかがいました。

「モバHO!は、日韓共同で打ち上げた放送衛星を使って、ノートPCや携帯電話、自動車テレビなどの専用対応端末に向け、テレビやラジオのデジタル放送を提供するサービスです。ワンセグよりも早く2004年にスタートしたのですが、無料のワンセグと違って有料で、その割には放送内容が薄く、加入者が伸び悩んだんですね」

事実、加入者は10万人と、当初目標の200万人へは大幅に届かず、事業の継続が困難になったのだとか。

それにしても、テレビの放送形式って多すぎやしませんか? 地上波アナログ放送に地上波デジタル放送、ワンセグ放送をはじめ、衛星アンテナで見るBS放送に、また別の方角の衛星アンテナが必要なCS放送(スカパー!)。CS放送にいたってはBSアンテナでも見られる110度CS放送(e2 by スカパー!)もあります。加えて、地域のケーブルテレビも。

なんでこんなに、テレビ放送の形式って増えちゃったんですか?

「確かにたくさんあるんですが、国がインフラとして重視しているのは、地上波放送です。加えて、地上波の電波が届かない地域もカバーしようと始まったのが、衛星から電波を送るBS放送や、有線で各家庭をつなぐケーブルテレビですね。もともと公共サービスとして始まったテレビですが、自由化や規制緩和の波で、今のように放送形式が増えたんですよ」

その代表例がCS放送だとか。

「CSの衛星はもともと企業などが利用する通信衛星だったんですが、1989年の放送法改正による規制緩和で、一般放送にも使われるようになりました。従来は番組を作る事業者と、その電波を流す事業者が同一でなければいけなかったんですが、地上波とBS以外は、別々でもいいということになった。つまり小さな制作会社でも、番組を流す手段ができたんです」

規制緩和や自由化のお陰で、モバHO!も含め視聴者に選択肢が増えたってわけですね。でも、選択肢が増えた分、ユーザーもサービス停止などでアンテナや専用端末が無駄になるリスクも負うわけで。テレビの放送形式は少ないほうがいいのか、多いほうがいいのかみなさんはいかがですか?

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