知っていてソンはない!

国の機関紙「官報」の意外に身近なその正体

2008.09.11 THU


国会が開かれるたびにいろんな法律が制定される。でも、よく考えてみたら何がどう決まったのやら僕たち国民にちゃんと知らされていないような。どこかに発表されてるの?

「実は官報という国の機関紙に発表されるんです。官報の最も大きな役目は国の制定した法令を国民にお知らせすることです。土日休日を除く日刊で、創刊は明治16年。発行部数は現在5万部程度です。毎回本紙と号外が発行されますが、号外は本紙に入れると分厚くなりすぎる法令や情報を載せたいわば別冊のようなものです」

と教えてくれたのはジャーナリストの牧潤二氏。で、その官報の具体的な中身は?

「通常掲載されるのは国会の議決を経て制定される法律、内閣が制定する政令、各省の大臣が発する命令が省令、各省の大臣が広く一般に知らせるための告示。大きくはこの4つです。各省の局長クラスが出す通達は載りません。とにかく国民にこれだけは伝えなければ、という重要な事柄が官報に載るわけです」(同)

でも我々庶民にはなんか遠い感じ。

「もちろんもっと身近なことも載ります。たとえば裁判所の公告として○○会社が破産の手続きを開始しました。といったことが載る。あなたがもしその会社の債権者だったら、これを見逃すと異議申し立てができなくなる。官報に載ったからには知りませんでした、は通用しないんです」(同)

これは法律に関しても同じ。実際に昭和29年6月12日の朝に覚醒剤取締法の改正する法律が官報で掲載・公布されたのだが、直後に広島市でその法律に違反する犯行があったという。法律が掲載された官報はその日の朝に東京の官報販売書には並んだのだが、広島市に届く日が少し遅れた。このタイムラグのおかげで犯罪者となるかどうかが最高裁まで争われたが、結局「犯罪成立」という判断になった。こんな前例もあるくらいだ、気をつけてないといつの間にか決まった法律で逮捕!なんてことになりかねないかもよ。

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