東京23区中15区が施行!

ワンルームマンション規制が導入される背景とは?

2008.09.25 THU



図版製作/辻章良
2000年前後から、不況の影響で地価が下がり、利回りの高さから投資対象として注目されるようになったワンルームマンション。だが、都内では近年、ワンルームマンションを規制しようという動きが広まっている。直近では7月、文京区が「1戸の専有面積が25平方メートルを下回るマンションを建ててはいけない」とする条例を制定。文京区のように部屋の広さ制限などの手法で規制しているのは現在、23区中15区にものぼる。どうしてワンルームマンションは厄介者扱いされるのか。豊島区の規制に関わった千葉大学の小林秀樹教授はこう話す。

「問題はワンルームマンションが増えすぎると、地域の人口構成がいびつになってしまうこと。私の感覚では、単身者が地域世帯の半分を超えると、いろいろな問題が生じます。自治体は役所の職員だけで支えているわけではありません。地域に住んでいる住民たちも防犯・防災活動の担い手として大きな役割を担っています。ところが、ワンルームマンションの住人である単身者はそうした活動に参加しない傾向にあり、地域活動が停滞する恐れがあるのです」

規制の背景にはうなずける部分もあるが、『R25』世代の住まいの選択肢が狭まっていくようで心配でもある。その点については、日本大学経済学部の浅田義久教授に聞いてみた。

「規制の背景には、税の問題があります。地方分権化によって、地方自治体は国からの補助金が減り、その分、住民税でまかなうことになりました。そこで各自治体は住民票を置かないことの多い単身者を追い出そうと躍起になっているのです。問題は、ワンルームマンションを建てられなくなると、その分、既存ワンルームの家賃が高くなること。低所得者は遠くから通わなくてはいけなくなり、金持ち優遇につながります」

だが、規制の動きは今後も強まる見込みが強いという。今後はルームシェアなどで家賃高に対応する単身者が増えそうだ。


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