政権争いの争点!?

「財政再建派」「上げ潮派」「積極財政派」はどう違う?

2008.10.02 THU



写真提供/APImages
自民党総裁選で争点としてしきりに騒がれていた「積極財政派」「上げ潮派」「財政再建派」。結局のところ、何がどう違うのかイマイチ分からない。いまさらだけど、秋田大学の島澤諭准教授(経済学)に聞いてみた。

「積極財政派の政策は、積極的に公共事業をすることで景気回復を狙う、というものです。次の上げ潮派の政策は、規制緩和などにより景気を好転させ、現状より高い名目経済成長率を達成したあと、好景気を背景にした税収増により財政再建を行おうというものです。最後の財政再建派は増税により財政を再建しようという考えです。積極財政派と上げ潮派は景気を優先し、財政再建派は名前通り、財政再建を優先します」

それぞれどんな効果があるんですか?

「積極財政派の公共投資は、経済のグローバル化が進んでいる現在、公共事業への投資が国内経済全体に波及して景気が良くなるという、『乗数効果』が低下しているため、景気浮揚効果はほとんど期待できず、次世代に残るのは借金でしょう。次の上げ潮派ですが、経済成長のため増税などの負担増は当面避けようというのが基本姿勢です。この考え方の欠点は、上げ潮派が期待しているような経済成長を実現できる保証がないことです。最後に、財政再建派の消費税増税という政策ですが、これは手堅く財政再建をすることができるとともに、過去にあまり税負担をしてこなかった年金受給世代も含めて広く浅く負担してもらえるという特徴があります」

なるほど。積極財政派は正直、後が怖い。そして上げ潮派はリスクが大きい。財政再建派は増税だ。結局、良し悪しは結果が出てみないと分からないだろう。ちなみに、麻生自民党は公共投資を重視する積極財政派、小沢民主党は農家への直接補助など上げ潮派と積極財政派の間という感じ。僕たちの未来をどの政党に委ねるのかは財政政策では選べない、というのが正直なところなのである。


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