重点政策は? 狙いは?

ボクらは麻生内閣をどう見ればいいのか

2008.10.09 THU



写真提供/ロイター/アフロ
麻生内閣が発足して2週間。いきなり失言で大臣が辞めてしまったりと、なんだかツッコみどころが多そうだが、麻生さんはこの内閣でいったいどんなことをしようとしているのか。

麻生内閣のポイントはふたつ。まずひとつは「景気」「地方」「社会保障」を重視していること。逆にいえば小さな政府を目指した「小泉改革」との決別だ。麻生さんは総裁選で、構造改革で疲れて弱った地方の声をすくい上げ、景気対策を前面に打ち出して地方票の95%を獲得。改革の継承を訴えた小池百合子さんと対立し、新内閣では総裁選に立候補したほかの4人のうち、小池さんだけを閣僚にも自民党幹部にも処遇しなかった。一方で、その正反対の景気対策重視の考え方を持つ中川昭一さんを財務大臣に起用し、悪評紛々だった後期高齢者医療制度の見直しを公言した厚生労働大臣の舛添さんを再任。つまり、来る総選挙を考えて、民主党と同じように国民生活を第一に考える内閣ですよと打ち出したわけだ。

したがって、もうひとつのポイントは次の総選挙に勝つための内閣ということ。米国の金融危機があったり、支持率が思ったほど高くなかったりして、解散・総選挙の日程はまだ決まらないが、衆議院の任期は残り1年足らず。近いうちに総選挙がおこなわれるのは間違いなく、必然的にこの内閣は「選挙管理内閣」ということになる。だから、麻生さんは、ふつうなら官房長官の役目である閣僚名簿の発表を自らおこなうなどして自分が必要以上に表に立ち、所信表明では、民主党に質問したり要請したりするという挑戦的な演説までおこなった。福田さんが野党との協調路線で失敗したこともあってか、こんどの総選挙は「自民党か民主党か」ではなく、「麻生か小沢か」というキャラ対決をアピールしているのである。

いずれにしても、いまの麻生内閣は本格政権ではなく、あくまで仮のもの。次の総選挙に勝った政党を中心につくられる内閣でしか、これまで訴えてきたさまざまな政策は実行されないのである。


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