健康不安説が流れてますが…

もし金正日時代が終わったら北朝鮮はどうなるの?

2008.10.30 THU



写真提供/時事通信
今年9月9日の北朝鮮の建国記念日において、閲兵式に姿を見せなかったことをきっかけに、金正日総書記の健康不安説がささやかれている。その真偽はともかく、もし仮に金正日がいなくなったら北朝鮮の体制はどうなるのだろうか? 北朝鮮情勢に詳しい関西大学の李英和教授に聞いてみた。

「金正日に、いつ何があってもおかしくないという前提で話すと、すぐに誰かが後継者に就くということはないだろうね。だいたい北朝鮮の国民は、金正日に子どもがいることは知っているけど、名前すらほとんど知らないんだ。後継者を宣伝する準備期間が必要になる。そのあいだ、軍部が主導権を握ると一般的にはいわれているけど、僕の考えではそれはない。軍部を統率できる人物がいないし、政治的な実力はないから」

金正日の父、金日成が1994年に死去した際には、わりとスムーズに金正日政権に移行したが、それは金日成の生存中から、政策など事実上の北朝鮮の指揮は金正日が執っていたからだそうだ。では、今後、後継者として有力な人物をあげるとすれば、誰になるのだろうか。

「おそらく長男の金正男だろうね。中国が金正男を後継者に立てるべく動くと思う。理由は北朝鮮および朝鮮半島全体の安定のため。それが中国の国益にもなるんだ。中国式の改革解放路線を推進させていくだろうね。以前、金正男は北京に長期間滞在していて、中国政府とつながりがあるといわれているんだ。金正男が後継者になるなら中国も経済援助を行うはず。北朝鮮が混乱するのは、日本や韓国などの周辺諸国はもちろん、どこも望んではいない。改革解放路線へ誘導し、経済的に安定させるという思惑は一致するところだろう」(同)

ただし、と李教授はつけ加える。韓国には南北統一という目標がある。中国の影響力が大きくなることには、韓国の反発もあるはずだ。中国が大きく関わる可能性は高いと思われるが、韓国はどう動くのか。目が離せない状況が続きそうだ。


関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト