イギリス政府が全メールを検閲へ…!?

社員のメールは会社のモノ!ニッポンのメール監視事情

2008.12.04 THU



イラスト:牧野良幸
10月下旬、イギリス政府が、テロ対策として国内の電子メールや通話内容をデータとしてすべて保存・監視しようとしているというニュースが報じられました。「Interception Modernisation Programme(通信傍受現代化プログラム)」と名付けられたこの計画は、総額2兆円の予算が計上される可能性があるそうです。ただ、プライバシーの問題や秘密裏に計画が進んでいることから反発の声もあるらしく、実現するかどうかは未知数なのだとか。

日本でも、政府がすべてのメールを監視するような流れになっていくのでしょうか?ITジャーナリストの佐々木俊尚氏に聞いてみました。

「メールに関しては、電気通信事業法で『通信の秘密は侵してはならない』と定められています。したがってメールの中身が、第三者に簡単に公開されるような事態にはならないでしょう。ただし警察からの正規の依頼(裁判所が発行した差し押さえ令状)があれば、プロバイダや通信会社はメールでも電話の中身でも提出しています。とはいえ、これを令状なしに、しかも不特定多数の人に対して広範囲に行えるかどうかというと、プライバシーに厳しい日本の民意を考えれば難しいでしょうね」

なるほど。ちょっと安心しました。でも、多くの企業で社内メールの管理が行われていますよね。これは、電気通信事業法や個人情報保護法には抵触しないんですか?

「企業のメールは、社員個人のものではなく会社の所有物である。従って監視は許されるという判例が、東京地裁で01年に出ています。個人情報保護法の観点からいうと、逆に『顧客情報の漏洩を守るためには、社員のメールを監視することが重要だ』という考えが強いようです」(佐々木氏)

たとえメールをパソコン内から削除しても、データを完全に回復させられるソフトなどもあるそうなので、会社のメールを私用に使うことはやはり避けた方が無難みたいです。


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