政府もいよいよ見直し議論を開始!?

「減反政策」が廃止になれば何がどう変わる?

2009.02.12 THU



写真提供/AFLO
コメ減反への参加は農家の選択へ、というニュースが流れた。廃止も含めて見直しを検討という議論がいよいよ始まったようだ

コメ減反を廃止したらどうなるのか。大量の米が市場に出回ることになり、価格は下落。そして農家は大打撃を被る。というのが、減反政策が維持されてきた理由だ。だが、現実には、減反面積がすでに国内の水田面積の実に4割超といわれているのに、価格は下落を続けている。一方、生産調整で高いコメを買うしかない消費者のコメ離れは進んできた。日本は少子高齢化により、コメ消費量はさらに減る。2050年ごろには、コメ総消費量は現在の半分以下になるとされる。そのとき、減反面積はさて、どのくらいの規模なのだろう。

減反政策に使われる補助金などの財政負担は年間で約1600億円。他の作物への転作奨励金などで減反の代償を政府は農家に支払ってきたが、魅力は薄まっているのか、近年は耕作が放棄される農地が、転用される農地を上回り、耕作放棄地はすでに東京都の1.8倍の39万ヘクタールに達する。

日本の食料自給率は1960年代に79%だったが、39%にまで低下した。だが、実は重要なのは、自給率ではなく自給力という声もある。世界の穀物輸出量は総生産量のわずか約15%。穀物生産国が輸出に回しているのは、自国で余った分なのだ。凶作になれば、余りはない。減反、耕作放棄、担い手の高齢化、低い生産性。日本の自給力は大丈夫なのか。

コメの減反をやめたらどうなるか。価格は下がる。コストに見合わなければ農業を離れる農家も現れるかもしれないのはデメリットだ。一方、需要が増える可能性もある。効率とスケールメリットを生かした農業を展開したいという意欲的な担い手が現れるかもしれない。価格競争力を付けた日本のおいしいコメが、世界に出て行ったらどうなるだろう。現実的に難しい問題もあるだろうが、新しい議論を今後も期待したい。日本の未来のために、である。


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