大使と領事の役割の違いって…

知ってるようで知らない外交官の仕事の中身

2009.02.26 THU



写真提供/時事通信社
ニューヨークに旅行したときにふと感じた疑問。日本の在米大使館はワシントンD.C.にあるのだが、ニューヨークには領事館があった。この違いってなんだ? 在ニューヨーク日本国総領事館のホームページには、大使館とは『自国と相手国との関係に係わる仕事を担当。相手国の首都に置かれ、政府間の交渉の役割を担う』と記載してある。元在ウズベキスタン大使で『外交官の仕事』の著者でもある河東哲夫氏によると「例えば、日本が攻撃された場合、アメリカはどう動くかなど国同士の決めごと(条約)の交渉をするのが大使館に勤める外交官」だとか。「政治家は外交の大枠を決める、あくまでも責任者の立場。実務交渉は外交官の仕事です。他にも、2国間で問題になりそうな事案を事前に解決したり、外交上の判断材料としての情報収集も重要です」(河東氏)。一方、領事館では領事が『自国民の保護と国民の生活に必要な手続きの代行』を行う。滞在する日本人の戸籍、旅券、各種証明書の手続きや、来日する外国人にビザを発行したりする。ちなみに、大使館の中にも領事部は存在している。

ところで、外交官の長である大使は、豪華な公邸で華麗なパーティーといった印象が。実際のところはどうなのでしょう?

「交渉やトラブル解決には人脈が必要。その国の要人と顔をつなぐためにパーティーは欠かせません。僕が大使のときはほとんど毎日誰かを招いていました。でも、仕事だから必ずしも楽しくはないですよ」(河東氏)

多数の使用人や料理人がいる印象もあるが、それもごく一部で、2~3人程度でまかなっている大使が多い。しかも、料理人は大使との直接契約。給与は外務省から3分の2から補助されるが、上限は16万円。それ以上は大使が個人的に支弁しているのだとか。河東氏は、朝はコーンフレークを食べ、公邸の天井のひび割れ点検なども自分でやっていたそうだ。一見華やかな大使の仕事も、実は意外と地味な裏側に支えられているのですね。


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