格安家賃やら、海外視察費やら…

JRの無料パスどころじゃない「議員特権」の解体新書

2009.06.25 THU



写真提供/時事通信社
国会議員に、JRの無料パスが支給されているのは有名な話。もちろん、私用で使うのは言語道断で、批判を受けた議員もいる。このほかにも、国会議員には様々な議員特権や待遇が与えられており、やり玉にあがることも少なくない。そもそも、なぜ議員特権は定められ、どんなものがあるのか。慶應義塾大学法学部の小林節教授に聞いた。

「憲法上で国会議員には、不逮捕特権免責特権歳費特権が認められています。不逮捕特権とは、法律が定める場合を除き、国会の会期中は逮捕されないという特権。免責特権とは、議院内で行われた言論に対して、院外では責任を問われないという特権。どちらも、不当な政治弾圧が行われないために定められたものです」

確かに、不当な政治弾圧がありえた歴史的経緯を考えれば、この特権はわからなくもない。気になるのは、歳費特権とその延長線上にある各種の特別待遇だ。

「歳費は、いわゆる国会議員の給与。このほかに文書通信交通滞在費など、様々な費用が国から支給されます。また、JR全線が無料、月に最大4往復分の航空券が無料、議員宿舎も格安で借りられる。あまりに厚遇すぎるという意見も多く、金額の妥当性についてはいくらでも議論すべきです。ただ、こうした歳費や待遇がなければ、地元が遠方な人、お金がない人は国政に参加しにくくなるという弊害もある」(同)

今年は不況をかんがみ、夏季の期末手当(国会議員のボーナス)の20%、約60万円がカットされた。すでに議員年金は廃止され、これまで議員特権で保障されてきた特典の廃止・削減も進められてきてはいる。それでも一昨年の国会議員一人当たりの歳費は、最低でも約2190万円。さらに、文書通信交通滞在費が年間1200万円、公設秘書の人件費が年間約2600万円、立法事務費、海外視察費のほか、JR無料パス、私鉄等の無料パスなどの支給も加わる。これは高いか安いか。庶民の感覚ではつい高いと思ってしまうが、さてさて。


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