村おこしの経済学

第5回 福島県とUFOの深~い関係とは!?

2009.07.31 FRI

村おこしの経済学


福島市内の山中に建つ『UFOふれあい館』。裏手には日本のピラミッドと称される円錐形の山「千貫森」がそびえる(※写真右端)。この千貫森が目印となってUFOを呼んでいる…というまことしやかな噂も

UFO関連情報を全国に発信!福島県飯野町『UFOふれあい館』



着実に宇宙開発が進む科学の世においても、時々世間を騒がせる謎の飛行物体、UFO。秘密裏に地球製UFOが製造されているなんて噂される、アメリカのエリア51地区などはつとに有名だが、その真偽はともかく、日本にもUFO目撃多発地帯が存在することをご存じだろうか?

福島県飯野町は、知る人ぞ知るUFOの里。人口6000人強の小さな町で、豊かに残る自然の中に、縄文時代の遺跡や太古から残る巨石が点在する、考古学的にとても意義深い地域でもある。

そんなこの町は、古くからUFOが頻繁に出現することから、全国の研究家およびフリークから熱い注目を浴びているのだ。さらに町内には『UFOふれあい館』が設置され、UFOを切り口とした地域振興に一役買っている。

さっそく同館を訪ね、テレビのUFO特番などにもたびたび登場する、木下次男館長に話を聞いた。木下館長によれば、施設の設立は1992年。時の竹下内閣が実施した「ふるさと創生事業」がそのキッカケであったという。

「国から交付された1億円を使ってどのような町おこしを行うべきか、地元の商工会がリサーチしたところ、昔からこの町に住む高齢者の方々から、この地域では空によく謎の光が見られるから、UFOを利用しては?という声が挙がったことから、UFOふれあい館の設立が決まりました。若い世代の発案ではなく、実際にUFOを見てきた高齢者の声に基づいているのがユニークでしょう?」(木下館長)
館内中央には大きなUFO模型が。子どもが中に入って遊べるようになっておりファミリー客でにぎわうが、取材時には意外とカップルも多く見られた。ちなみに書棚には、筆者も幼少時に夢中になって読んだ、懐かしいUFO文献がわんさか!
もちろん、すべての住民がUFO目撃者というわけではないが、それでも夜空にちらつく謎の光の存在は、しっかり認知されているようだ。
館内にはUFO関連文献や写真・映像資料のほか、UFOや宇宙人の模型が所狭しと展示され、壁にはアメリカ政府が異星人と交わした密約を示すとされる文書のコピーまで掲示されている。まさしくファン垂涎のスポットといえよう。入場料は大人400円と格安で、2階フロアには大浴場と座敷が設えられている。入浴目当ての近隣住民が、湯上がりにUFO展示フロアに立ち寄ることも多く、できるだけ幅広い層に利用してもらおうというスタンスがうかがえる。その意味では、ガチガチのオカルト研究施設というイメージはなく、あくまで自然にUFOと触れ合うことを目的としているのだ。

「北海道や沖縄からわざわざ来られる方も大勢います。職員3人で切り盛りする小さな施設ですが、UFOを合言葉に施設名とともに飯野町の名が全国に広まったわけですから、地域振興としても大変有意義だと自負しています」(同)

いずれは天文台などの付帯施設を作って、夜空を観測するイベントなどで盛り上げたい――そう夢を語る木下館長。いつかビックリするような大発見をもたらすかも!?
過去6回のUFO目撃体験を持つという木下さん。UFO存在の疑義よりも、それがどこから何の目的で飛来しているのかという「謎解き」に半生を捧げてきた。いわく、「究極の謎は、この宇宙がどうしてできたのか、ということですけどね」。元エンジニアの研究者肌である

UFOで注目度アップを狙え!『UFOふれあい館』館長の奮戦



福島県飯野町に建つ『UFOふれあい館』。日本では珍しいUFO情報発信地として、研究者やフリークにはよく知られるスポットだ。この施設でオープン当初から館長を務めているのが、UFO研究家としてもたびたびマスコミに登場する木下次男さんである。

「もともとは自分で営む喫茶店を拠点に、『星を見る会』というUFO研究サークルを運営していたんです。その活動を通して、UFOや天体、遺跡、エネルギーなどの研究をしていた経験を買われて声がかかり、館長を務めることになりました」(木下館長)

そんな木下さんとUFOの出会いは、当時25歳であった1972年、福島県郊外の箕輪山を登山中のことだ。

「頂上まであと少しという地点で、青空の中に銀色の物体が浮かんでいるのを見付けたんです。当時はUFOというより空飛ぶ円盤と呼ばれることが多かったですが、とにかく見間違えなどを疑う余地のない、完全なる飛行物体でした。もう、存在するか否かという論議ではなく、どこから来た何者なのかという謎ばかりが残ったことを覚えています」(同)

そんな謎を解明すべく、喫茶店経営のかたわら研究に明け暮れる日々がスタート。紆余曲折を経て館長に就任し、はや16年目になる。今日までに「取材のオファーは100件以上。年間の来場者はおよそ1万5000人」と、職員わずか3人体制の施設としてはまずまずの成果。なにより、飯野町の名を全国に知らしめるキッカケとして、その功績は大きい。

そしてもうひとつ、木下さんがこの施設に期待する大切な役割がある。

「私たちの幼少期と比べ、今の子どもたちにはテレビや雑誌でUFO写真を見て空想を膨らませる機会というのが、決定的に不足しています。これは残念なこと。子どものころに読んだUFOの記事に影響を受けて宇宙飛行士になった人だって現実にいるわけですから、この施設がそうした夢へのキッカケになれば理想的ですね」

さらに、R25世代に向けてこんなメッセージも。

「宇宙に目を向けることで、これまでと違った視点から自分の存在を見つめ直してほしいですね。広大な宇宙の中に私たちが存在し、生きている意義とは何か。人の思考は宇宙の果てにも届きますから、一段大きなスケールで物事を考えるキッカケになれば」

じつは木下館長、過去に事業失敗という挫折も経験している。そんな苦難の時期に、UFOがもたらすロマンは確実に心の支えになったという。

仕事やプライベートで苦境に立たされた時には、空を見上げてひと息つく余裕を忘れずにいたいものだ。 アウトドアレジャーに興じる機会も多いであろうこの季節、もしかすると、空に不思議な物体を目撃することだってあるかもしれません。

UFOとはそもそも「未確認飛行物体」の略称ですから、存在を問うのもおかしな話。そんな無粋な議論より、大切なのは宇宙や生物全体について、今までとは一段スケールの違う範囲で考えを巡らせてみること、というのが木下館長の考え。UFOはそのキッカケであればいい、というわけですね。

さて、本連載では皆さまからの情報、ご意見を引き続き大募集。ユニークな村おこしの事例など、ぜひ教えてください。

また次回!

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