世界的にはタダが当たり前!?

高速道路無料化は本当に実現するの?

2009.09.17 THU



写真提供/時事通信社
鳩山内閣がいよいよスタートする。民主党を中心とする政権になったことで、自民党時代といったいなにがどう変わるのか。みんなの期待と不安が入り交じるなか、注目されているのが民主党の目玉政策「高速道路無料化」だ。

高速道路の無料化は、民主党が6年前から打ち出している看板政策。首都高など渋滞の悪化が予想されるところを除き、高速料金を段階的に原則無料化するというもので、実現すれば物流コストが削減され、かなりの経済効果が期待できるという。その一方、無料化にはいろいろと異論もあるのだが、気になるのは、じゃあ日本の高速道路はなんでずっと有料だったのか、ということ。

じつは、もともと道路というのは高速道路を含めて無料が原則。ドイツのアウトバーンは一部を除いて無料だし、米国も原則無料。日本では1965年と69年に名神高速と東名高速が全線開通したが、これも30年後には無料にする約束でつくられたものだったのだ。当時の日本は経済成長の途中で、道路整備は不可欠だったが、税収などの財源が足りなかった。そこで建設費用を世界銀行などから借金。その借金を返済し終えたら高速料金が無料になるはずだったのである。

ではなんで無料化されなかったのか。その理由は、72年に当時の田中角栄首相が導入した「全国料金プール制」。これは全国の高速道路を一体として考え、収益をひとつの財布にプールする仕組みのこと。この制度によって、収益のいい東名などの料金収入は赤字路線に回され、すべての高速道路で借金の返済が終わらないかぎり、どの路線も無料にできなくなった。しかし道路はどんどん建設され続け、いつのまにか高速道路は有料があたりまえになってしまったのだ。

そう考えると無料化は原則的には正しいようにも思える。だが、高速道路の渋滞や排ガスの増加による環境への影響、さらに旧道路公団の約40兆円の借金をどう返済するのかなど、問題があるのも事実。高速道路の無料化は、民主党の実行力がさっそく問われる課題となるわけである。


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