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オーストラリア 2011年にインターネットを検閲へ

2009.12.22 TUE

噂のネット事件簿


発案者のコンロイ大臣は、かねてよりネット規制に積極的。 今年6月には、英国のネット業界団体により「第11代目 インターネットの敵」に選ばれた ※この画像はスクリーンショットです
 オーストラリア政府が、15日、インターネット上の児童ポルノなどのわいせつなコンテンツや、性暴力をはじめとする犯罪を誘引しかねない情報に対し、国民がアクセスできないよう法改正をする方針を発表した。

 これは、同国のブロードバンド・通信・デジタル経済大臣を務めるスティーブン・コンロイ上院議員が発表したもので、改正案は2010年半ば頃に議会に提出される予定。可決後は、国内すべてのインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)に、海外からの不認可コンテンツのフィルタリング(情報規制)を義務づけ、検閲システムを約1年間かけて導入していく見通しとなっている。

 豪政府は、この決定の理由を、「国民、特に子供を有害情報から守るため」と説明しているが、国内外では、この強制措置の導入に対して反発する声が多い。
 
 世界各国でも、インターネットの管理や情報統制は争点となっており、14日には中国でインターネットを管理している中国インターネット情報センター(CNNIC)が、個人でのインターネットドメインの取得、およびウェブサイトの開設・運営を禁止した。また、カナダの最高裁も、インターネット上での未成年者との一切のコミュニケーションを、性犯罪を誘引する行為として、今後違法とするとの判決を9日に下したばかり。

 豪政府は、2008年にも同様の理由から、1億8900万豪ドル(当時レートで約170億円)の大規模な予算をかけたフィルタリングを実施。家庭のパソコンにインストールできるフィルタリングソフトを8500万豪ドル(約78憶円)かけて開発し、250万世帯への配布を目指した。しかし、ソフトの導入を各家庭の裁量に任せたため、実際に同ソフトを使用したのはわずか2万9000世帯と、目標の100分の1ほどだった。今回の検閲は、インターネットのネットワークそのものからの情報を規制する「本気」の対応なだけに、豪政府の今後の動向に注目が集まる。

 なお、日本では2008年よりEMA(エマ)と呼ばれるモバイルコンテンツ審査・運用監視機構がモバイルコンテンツに登場することばに関する規制強化を行っており、サイト運営者は卑猥なことばは状況によっては使わぬよう指導を受けている。

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