新春スペシャル! 伝説のネット事件簿

最近はターゲットの傾向に変化アリ? 「ネット炎上」編

2010.01.04 MON

噂のネット事件簿


スマイリーキクチさんの公式ブログで誹謗中傷を繰り返した6人は書類送検された ※この画像はスクリーンショットです
 10年前には存在しなかったネット用語として「炎上」という単語がある。これは、ブログのコメント欄や掲示板などに非難、中傷、批判の書き込みが殺到し、閉鎖に追い込まれてしまうこと。最近では埼玉県の女子大生が「自分の駐車違反を通報されたため、恋人が仕返しとして通報者の車に醤油をかけた」とブログに書き、彼女のブログは炎上した。

 そもそも「炎上」のルーツとされているのが、03年に千葉県の一主婦のブログから発生した事件だ。

 これは千葉県某市の主婦が「居酒屋で自分の子供が走り回る→店員がそれに対しグチ→それを聞いて激怒し、夫は店員を殴打→なんてひどい店だ」という趣旨の日記をブログに書いたところ、これを読んだ人間がこのブログを2ちゃんねるに投稿。そして2ちゃんねらーが「なんだこいつは!」「許せん」と盛り上がり、本人の特定、自宅の特定、顔写真の公開などを行ったのが、いわゆる「炎上」というもののルーツだと言われている。

 この後も「炎上」は頻発し、

・05年 コミケ(コミックマーケット)でアルバイトとして働いていた女性が、コミケの来客を「きんもーっ☆」(キモイ=気持ち悪い)と呼ぶ
・06年 大学生がバイト先の書店にやってきた皮膚病の患者のお客さんを盗撮し「ミイラ」と中傷
・07年 大学のアドベンチャーサークルが鳥取砂丘に落書き

などの炎上事件が起きたが、「(軽微な)犯罪行為などが書かれたブログを発見」→「大挙してそのページに押し寄せ、罵倒、非難、批判の書き込み」→「個人の特定」→「当事者の謝罪の後、サイトの閉鎖」というパターンは変わらない。

 しかし最近の「炎上」の特徴は、有名人も対象になったこと。従来「炎上」は、一般人を罵倒し、個人情報を晒し上げにするのが主だったが、ここ数年、芸能人、政治家などの不用意な発言をあげつらい、徹底的に咎めるものが目立ってきた。例えば

・新山千春さんが、子どもがスーパーで精算前のコロッケを食べたことを「かわいい」と書いた」
・モーグル選手の上村愛子さんが亀田興毅選手の試合を見て、「本当に感動した」と書いた

などが「炎上」の対象になり、さらにお笑いタレントのスマイリーキクチさんの場合「足立区で起きた殺人事件に関与した」との偽情報をネット上に書き込まれ続け、今年3月にはついに名誉毀損や脅迫などの疑いで計6人が書類送検された。

 スマイリーさんの件がどれだけ抑止力を持つのかは未知数だが、ネットの書き込みで書類送検とは穏やかではない。「炎上」のことを一部のネット住民は「祭り」と呼ぶが、祭りに参加したら警察の世話になることもあるということをアタマに入れておいたほうが良いかもしれない。

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