世の中の「要するに」をクイズで学ぶ

地球上生物絶滅の危機!?

2010.04.01 THU

理化学ドリル


【問1】過去に生物の大量絶滅は何回起きているか?

A. 3回 B. 5回 C. 11回

【解説】正確にいうと、過去5億4000万年の間に地球上の生物の大量絶滅は11回起きており、うち5回は特に規模が大きく、生物の7割から8割が絶滅したと考えられている。だから、Bと答えた人も正解といっていいかもしれない。
5つの大規模な大量絶滅のうち、最も新しいものは、約6500万年前、白亜紀末に起き、このとき恐竜が絶滅したことは、あまりにも有名だ。実は、恐竜だけでなく、海生生物の76%程度が絶滅したと推定されている。
この白亜紀の大量絶滅については、巨大隕石の衝突により、地球規模の気候変動が起きたのが原因という説が有力だ。実際、メキシコのユカタン半島北部にある直径180kmのクレーターが、隕石衝突の事実を証明している。だが、ほかの大量絶滅の原因も隕石とは限らない。いったい何が原因で生物は絶滅したのか。

【問2】地磁気にはN極とS極があるが、その逆転は(平均して)どれくらいの周期で起きているのだろう?

A. 1万年  B. 数十万年 C. 1億年

[正解] 問1:C 問2:B


竹内 薫 たけうち・かおる 1960年東京生まれ。東京大学理学部物理学科卒業。マギール大学大学院博士課程修了(専攻は「超ひも理論」)。科学誌『Nature』などの翻訳も手がけるサイエンスライターであり、ミステリー作家としても活躍する。著書に『理系バカと文系バカ』(PHP新書)、『宇宙のかけら』(講談社)など多数

人類絶滅の危機が、1000年以内に訪れる!?



現在の地球は、北極近くにS極があり、南極近くにN極がある(だからコンパスのN極が北極のS極に引きつけられ、コンパスのS極が南極のN極に引きつけられる)。
だが、今から80万年ほど前、地磁気は今とは方向が逆で、北にN極があり、南にS極があった。地磁気の逆転現象は日本の松山基範が先駆的な研究をしたので、80万年前の地磁気逆転は「松山逆磁極期」と呼ばれている。
地球の真ん中には硬い金属の「核」があり、その周囲には溶けた金属の外核があり、さらにその周囲にはマントル、それから薄っぺらい地殻が「皮」のように張り付いている。この溶けた金属の外核は導電性で、それが流れることにより磁場が生まれる、という仮説がいまのところ有力だ。ほら、学校の実験でコイルに電流が流れると磁場ができたではありませんか。あれと同じことが地球内部で起きているらしいのだ。電流の元は「自家発電」のようなしくみになっているとされる。
興味深いのは、地磁気の逆転が、生物の大量絶滅の時期と重なっていること。今のところ、白亜紀末、三畳紀末(2億1000万年前)、ペルム紀末(2億4800万年前)の3つの大規模な大量絶滅が地磁気逆転と時を同じくしていることがわかっている。ただ、地磁気逆転のメカニズムがまだ解明されていないので、大量絶滅との関係も不明のままだ。
もしも地磁気逆転が生物の絶滅の「兆候」だとすると、ちょっとまずい。なぜなら、ここ100年ほど、地磁気が急速に弱まっていて、あと1000年で地磁気が消失・逆転する可能性があるからだ。あおるつもりはないが、1000年後に人類が絶滅する恐れもあるのだ。これって、地球温暖化よりずっと怖いかも…。

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