カタチは“十字”じゃなくて“棒”!

剣術の一種? 流派も数多? 「手裏剣道」のナゾに迫る!

2010.07.01 THU



撮影/曽木幹太
今年の5月、手裏剣道で初の女性有段者が誕生したというニュースが報じられた。手裏剣といって思い浮かぶのは、忍者がシュシュッと投げる、アレ。その手裏剣が現代に伝えられていたこと自体驚きだが、そもそも手裏剣って、道場などで習える武術なの!?

「まず手裏剣には、大きく分けてふたつの種類があります。ひとつは時代劇などで忍者が使う十字手裏剣。もうひとつが、先のとがった棒状の鉄でできた棒手裏剣。武術としての手裏剣は、棒手裏剣の方です」とは、正柳館道場の上田 毅会長。

「十字手裏剣は忍者が逃げるときに相手をひるませるなど、護身用に使われた武器。つぶてなど、投石系の武器の系列だと考えられます」(同)

一方、棒手裏剣は、成り立ちも十字手裏剣とは異なるという。

「棒手裏剣は、刀などほかの武器の補助として使われた隠し武器の一種。単体で最初から武術としてあったのではなく剣術の中で教えられていました」(同)

向かい合う相手に棒手裏剣を投げ、ひるんだところを刀で斬る、というのが主な使い方だったそうだ。現代では、棒手裏剣を教える道場は、一般的に開かれているもので5~6軒はあるという。

「江戸も後期になって平和になると、総合武術の中にあった槍、薙刀などを個々に極める人が出てきて、様々な流派も生まれていきました。棒手裏剣も同様です。ただし、今でも、あくまで剣術の中でしか棒手裏剣を教えないという道場もあります」(同)

さて、こちらの道場で教えている棒手裏剣を体験してみた。ダーツ風に構えたら、さっそくダメ出しが。

「ダーツの矢と違って棒手裏剣は先が重くなっていないので、投げ方も全く異なります。棒手裏剣を修得すれば、棒状のものなら大抵のものが投げられます。堅い木でできた箸も意外と投げやすいんですよ」(同)

箸投げもカッコよさそう。手裏剣術、やっぱ、修得したいぞ!
(駒形四郎)


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