本場の値段、ハウマッチ!

第12回 本場のオペラもハードルは高いのか!?

2010.08.18 WED

本場の値段、ハウマッチ!


こちらは、イタリアはマルケ州マチェラータにある「スフェリステリオ劇場」の夏の野外オペラの模様。ちなみに、「スカラ座」などの名門劇場は、シーズン初日ともなるとVIPたちが集まるケースもあり、一種の社交場になることもあるのだそう…やっぱ“お高い”! 画像提供/マルケ州

オペラのチケット代は本場でも高かった!?



ミュージカルや演劇といった舞台芸術のなかでも、日本人にとってとりわけハードルが高そうなものといえばオペラ。なんせチケット代が高い! 海外の一流歌劇場の引っ越し公演なんかではS席で5万円前後、最安値のF席でも1万円超え。そんな“お高い”オペラの本場といえばイタリア。果たして、現地ではいくらくらいで鑑賞できるものなんでしょう? 日伊文化交流サロン「アッティコ」を主宰している村本幸枝さんに伺った。

「劇場、出演者、演目によって多少の差はあるものの、一番安い席で20ユーロ台(2000円台)、高い席で250ユーロ(約2万8000円)前後というのが相場です」

おおー、良い席はやっぱり高いけど、それでも日本よりは安いですね。20ユーロから観られるなんて、イタリア人にとってはけっこう身近なものだったり?

「ローマのような大都市のバールで食べるランチが10ユーロ(約1100円)前後なので、20ユーロちょっとの安い席なら普通の人でも手の届く金額です。でも、現在イタリアの経済事情は深刻で、食費をカットしたり、バカンスをあきらめる家族が年々増えているので、その現状を考えると、たとえ20ユーロの安い席であっても、オペラ好きでない限り気軽に興じられるものではありません」

そ、そうなのか…。 「イタリア人にとってのオペラは、日本人にとっての歌舞伎のような感じかと。よほどのオペラファンで頻繁に劇場に足を運ぶ人でない限り、ふらっとオペラ鑑賞というよりも“今日はオペラを観に行く”という、ある種の意気込みのようなものはあるかと思います」

イタリア人にとってもオペラはハードルの高い娯楽なんですね…。でも、チケット代は日本に比べると安い。それはなぜ?

「イタリア国内のオペラや演劇は政府から補助金が出ることで成り立っている部分が多いので、日本と比べると確かに安い金額にはなっています。でも、日本で観るのが高いのは、やはり出演者の旅費や滞在費、日本語の通訳費、大掛かりな舞台装置の輸送費など、経費がかなり高くなるからだと思いますよ」

イタリアのオペラが日本で公演される場合、日本で舞台のすべてを作り込むとなると相当な時間と費用がかかるため、現地の劇場の舞台装置や衣装などはすべてコンテナーで輸送されるのが一般的なんですって。

現地の舞台そのままがコンテナーを使って何万キロも大移動…そりゃ日本公演のチケット代が高くなってしまうのも仕方ないですよね。 今回を持って当テーマは最終回となります。今までありがとうございました。
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