知ってなるほど“お金”トリビア

第1回 お札が破れたら、どうなるの?

2010.08.25 WED

知ってなるほど“お金”トリビア


こちらが破損した紙幣の引き換え基準。日本銀行で鑑定後、問題なければ引き換えてもらえる。残りの面積で判断されるため、もし損傷が激しい場合は、箱などに入れて持ち込む方がベター イラスト/後藤亮平(BLOCKBUSTER)

残った面積が2/3以上であれば全額交換!



先日、実家の電器屋で店番をしていたとき、少し破れた千円札で代金を支払ったお客さんがいました。「頭部を食いちぎられた野口英世先生はさすがに…」と断ろうとするも、お客さんの「大丈夫!」という言葉に押し切られ、そのまま受け取ることに。

まあ、これに限らず、間違えてお札を洗濯してしまうなどの経験は誰にでもあるはず。そういえば、破損したお金ってどうなるの?

「交換基準を満たしたお札であれば、日本銀行の本支店でお引き換えいたします。また、この業務は銀行などの金融機関でも取り次いでくれますよ」と教えてくれたのは、日本銀行発券局の徳高康弘さん。

お札の引き換えに関しては「日本銀行法」の第48条に定められており、無償で交換してもらえるそう。では、その基準とは?

「お札の表裏両面が備わっていて、その面積が2/3以上であれば全額、2/5以上2/3未満の場合は半額のお金と交換いたします。2/5に満たないものに関しては、お札としての価値が認められないため、交換することはできません」 この比率の下では引き換えを悪用できない仕組みになっており、1万円札をうまいこと分割して1万5000円にしちゃおうなんてインチキは決してできないようになっているわけです。コインに関しても同様で、こちらは「通貨の単位及び貨幣の発行等に関する法律」の第8条に定められており、模様が確認でき、重さが正規貨幣の1/2を超えれば全額、それ以下なら引き換え不可となっています。

ちなみに、わざとお金を破損させた場合は罪に問われる可能性も。お札を折り紙にしたり、ついメモを書いちゃったりという程度なら、ただちに違法とはならないようですが、過去にはマジシャンが手品用に硬貨を加工し、「貨幣損傷等取締法」という罪で起訴されたケースもあります。なんとこのときは、法廷で証人がマジックを披露して“表現の自由”を訴えるという、異例の裁判になったそうです。

ともあれ、お金を傷めることは偽造通貨との判別を難しくしたり、ATMや自動販売機などの混乱にもつながりかねません。よ~く考えよ~ってことで、お金は大事にいたしましょう。 身近なお金についての素朴な疑問を募集中。下記のボタンから投稿ください。

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