知ってなるほど“お金”トリビア

第4回 お札の偽造を防ぐ、スゴイ技術とは?

2010.09.15 WED

知ってなるほど“お金”トリビア


これだけの技術が搭載されたお札は、世界でも日本銀行券のみ。トップクラスの技術をご堪能あれ! 参考画像提供/日本銀行

福澤さんも野口さんも、世界屈指のSPに守られていた!?



いきなりですが、手元にあるお札を眺めてみてください。

例えばそれが千円札だったら、野口英世さんがいる表面の左端に、何やら不思議な色に光るインクが塗られていることに気づきませんか? また、左下にある波線で囲まれた部分。ここをいろんな角度から見てみると、「千円」または「1000」という文字がかわるがわる浮かび上がってくるはず。これは一体?

「実はこれ、お札の偽造を防止する技術なんです。このほかにも、随所に最先端の偽造防止技術がちりばめられています」と教えてくれたのは、日本銀行発券局の徳高康弘さん。

では、右上の画像を参考に、お札に施された偽造防止技術をひとつずつ見ていきましょう。

【A】すかし(野口英世が浮かび上がる)
【B】潜像パール模様(角度を変えると「千円」と「1000」の文字が見える)
【C】すき入れバーパターン(光にすかすと1本の縦棒が見える)
【D】パールインキ(傾けると、ピンク色を帯びた光沢が浮かぶ)
【E】マイクロ文字(「NIPPON GINKO」という極小の文字が印刷されている)
【F】特殊発光インキ(紫外線をあてるとオレンジ色に光る)
【G】深凹版印刷(インクが表面に盛り上がるように印刷されている)
【H】識別マーク(目の不自由な方が指で識別できるよう、ざらつきのあるマークを導入) いやはや、偽造防止のために、これだけの工夫がこらされているわけですね。なお、導入されている技術はこのほかにもあって、特に最高額の一万円札はその粋を集めたものになっているそうです。

「2004年には、ニセ札の発見枚数が2万5000枚を超え、ピークに達しました。しかし、その年の11月に、これらの技術を搭載した新券が発行され、翌年には発見枚数も半減。現在ではピーク時の10分の1程度と、確実な効果が出ています」

流通紙幣100万枚当たりのニセ札発見枚数を世界で比較すると、アメリカは100枚、イギリスは268枚なのに対し、日本はナント0.2枚。これは頼もしい限りです!

「ただ、最近懸念していることがひとつあります。かつてニセ札づくりといえば、犯罪組織が大量印刷する形が主流でしたが、最近ではパソコンやコピー機器が発達したせいか、若年層が出来心で行ってしまうケースが増えているんです。でも、通貨偽造はお金に対する信認を低下させ、経済活動にも混乱をきたしかねない重罪です。無期または3年以上の懲役刑が科せられるわけで、割に合わない罪ですから、間違ってもいたずら半分に手を染めたりしないでください」

みなさん、ニセ札は「ダメ。ゼッタイ」ですよ! 身近なお金についての素朴な疑問を募集中。下記のボタンから投稿ください。

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