知ってなるほど“お金”トリビア

第6回 日本の通貨はなぜ「円」になった?

2010.09.29 WED

知ってなるほど“お金”トリビア


日本銀行本店の旧館を真上から見ると、確かに「円」の字になっています! ちなみに、ここの向かい側にある分館には「貨幣博物館」が入っています 写真提供/日本銀行

日本銀行の建物も「円」になっていた!



私たちが普段使っている「円」というお金。言うまでもなくこれは日本の通貨単位で、海外における「ドル」や「ユーロ」や「ウォン」のような存在ですね。そういえばこれ、なぜ「円」という名前なのでしょうか?

時代劇なんかを見ていると、かつてのお金が「両」や「文」といった単位で呼ばれていたことに気づきます。これが「円」に変わったのは明治4年(1871年)のこと。

時代が江戸から明治に変わったばかりの日本では、旧幕府が発行していた金貨や銀貨、各藩が発行していた地域通貨、幕末の開港とともに大量に流入した洋銀(=メキシコ・ドル)、さらには明治維新政府が発行した太政官札という紙幣など、形も種類も様々なお金が入り乱れて使用されており、極度の混乱状態にあったのだとか。

この混乱を収拾するために「新貨条例」という法律が公布され、「円」を単位とする新しい貨幣制度が整備されました。

「円」という名の由来については、これまではっきり明記された記録が発見されておらず、諸説あるのだそう。有力なものとしては、以下の3つ。

【1】江戸時代まで様々な形があった貨幣をすべて「円形」に統一したため、その単位も「円」という名前になった。
【2】当時、香港の造幣局から機械を譲り受けて銀貨を製造していたが、モデルとなった香港銀貨に「圓(=円)」と表示してあり、それをまねて「円」にした。
【3】国際的に流通していた「メキシコ・ドル」が円形で、中国ではこれを「洋円」または「円銀」と呼んでいたため、その影響で日本でも「円」という名前が使われるようになった。 さらに、新しい貨幣の形を決める会議で、時の「大蔵省会計官掛」という立場にあった大隈重信が指を円形に丸め、「こうすれば誰でもお金とわかるではないか」と言って円形に反対していた人々を説得したというエピソードもあるのだとか。

今でもお金を表すあのサインが、「円」という名前の決め手になっていたかもしれないんですね。

ちなみに、東京の日本橋にある日本銀行本店の旧館は、国の重要文化財にも指定されている歴史の古い西洋建築物で、上から見るとナント「円」という形になっています。

見えないところの形にこだわるなんて、なかなかシャレた演出ですね。 身近なお金についての素朴な疑問を募集中。下記のボタンから投稿ください。

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