毛のフシギ探偵事務所

第4回 ムダ毛は必ずしも“ムダ”ではない!?

2010.12.08 WED

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体毛を引っ張ってもなかなか抜けないのは、皮膚のなかにある毛の外側を取り囲んでいるキューティクルと呼ばれる薄い膜と、その周りをおおっている鞘小皮(しょうしょうひ)という膜が、ぴったりとかみあっているからなのだそう 撮影/effect

スネ毛や腕毛にも役割があった!



人体には、毛髪を含め約150万~200万本の毛が生えているそう。そのうち、毛髪は約10万本といわれているので、少ない方をとっても約140万本は体毛ということになる。ただ、皮膚の表面に出ている毛は1/3程度で、残りは皮膚の中なのだとか。とはいえ、140万本ほどが全身をおおっているのだから、すごい数ですよね、体毛って。でも正直、そのほとんどの毛が要らないモノのような気がしてならないのですが…。

確かに、まつ毛や眉毛は汗や異物の侵入から目を守るものとして必要だと思います。あと、鼻毛もゴミの侵入を防ぐために大切、と小学生のころ習った記憶があります。でも、腕の毛やスネ毛、ワキ毛って何かの役に立っているのだろうか? 大半の女性は、それらの毛を処理してしまいますし…。

「体毛には、保温や断熱など肌の温度調整をはじめ、皮膚の保護や紫外線のブロックなど、体を保護する役割があります。紫外線なんかは、一度毛に吸収されるので、すべてが皮膚に直接届かないようになっているんですよ。また、微量な振動や力などを察知する触覚機能も備えており、触感を脳に伝達する役割も多少は担っているのです」

と、教えてくれたのは日本毛髪科学協会の研究室長である熊澤立直さん。なるほど。ムダ毛なんていわれていても、本当はきちんとした役割があって、決してムダではないということですね。 「そうです。体毛は人体にとって無意味とはいえないんですよ」

ということは、剃ったり、抜いたりすると体に悪影響があったり…?

「そんなことはありません。現代人の生活環境には、衣服をはじめ、暖房・冷房器具、家など、毛以外に外敵や寒さ・暑さから体を守ってくれるものがたくさんありますから。人間もはるか昔は全身が毛でおおわれていましたが、生活環境の変化で徐々に体毛の必要性がなくなっていき、現代人のような姿形になったという説もあります。しかし、不思議なことに髪の毛だけは退化しなかったんですよねぇ」

いわれてみれば不思議! なぜですか?

「その疑問はいまだに解明されていないんですよ。私が思うに、原始生活の名残なのではないでしょうかね。パッと見ただけで誰が誰だかわかるように、髪の毛だけは退化しなかったんじゃないですか」

顔に個性のない私としては、自分をアピールするのに髪型は必須。だもんで、髪の毛が体毛のように退化しちゃってたら困る、困る! でも、体毛は…。役割があるといえども、もっと退化してくれていてもよかったですな。 「毛」にまつわる疑問、質問、お便りなどありましたら右下の投稿ボタンからおねがいします

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