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業界団体発足で児童ポルノのブロッキング開始

2011.03.10 THU

噂のネット事件簿


児童ポルノのブロッキング対象のアドレスリスト作成・管理する団体「一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会(ICSA)」。一部のISPでは4月1日から実際にブロッキングが開始される予定だという ※この画像はサイトのスクリーンショットです
ISP(インターネットサービスプロバイダ)各社、ヤフー株式会社、グーグル株式会社など、通信業界21社・団体による「一般社団法人インターネットコンテンツセーフティ協会(ICSA)」が3月3日、設立総会を開催し、正式に発足した。ユーザーによる児童ポルノへのアクセスをISP側で強制的に遮断する「ブロッキング」の導入を推進するための団体で、主に児童ポルノのアドレスリスト作成・管理を行うこととなる。4月1日からのアドレスリスト配布を目指しており、一部のISPでは実際に4月からブロッキングを行う予定だという。

ICSAの公式サイトによると、協会設立の目的について「政府主導の議論が進むなか、『表現の自由』や『通信の秘密』に配慮したバランスの良い対策を進めるためには、その担い手は、民間事業者による自主的な団体であるべきとの機運が盛り上がり、『インターネットコンテンツセーフティ協会』が設立されるに至った」と説明している。インターネット上の違法な児童ポルノの流通防止策としてのブロッキングは、すでにイギリス、アメリカ、イタリアなどで実施されており、日本でも2008年ごろからブロッキング導入の必要性について、警察庁の総合セキュリティ対策会議などで議論されてきた。

ICSAは、警察およびインターネットホットラインセンターからの情報を元に、決められた基準に則って妥当性を判断し、ブロッキングの対象となる児童ポルノのリストを作成する。そのブロッキング対象アドレスリストが、ISPやネット検索事業者、フィルタリング事業者へと提供され、各事業者がそれぞれブロッキングを実施する。

現時点でブロッキング方法は「DNSポイズニング」を想定しているとのこと。「DNSポイズニング」とは、簡単に説明するとドメイン単位でアクセスを遮断する方法で、対象となるドメインを持つサイトにアクセスしようとすると、ISP側で別のページ(たとえばブロッキングが行われたことを警告するページ)へと強制的に接続させられることとなる。「ドメイン単位」のブロッキングであることから、サイト内にある一部の児童ポルノをブロッキングするために、同サイト内の問題のないコンテンツまでブロッキングされてしまう「オーバーブロッキング」が発生する可能性も指摘されている。オーバーブロッキングを防ぐためには、民間の団体であるICSAによるより精度の高いリスト作成が必要になるが、それには時間が掛かるため、まずは児童ポルノ対策を優先して進めようということのようだ。

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