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法務省 Q&A方式でサイバー刑法導入に意欲

2011.05.24 TUE

噂のネット事件簿


通称「サイバー刑法」を4月1日に国会に提出した法務省。同法案は、当初の提出日当日に震災が発生したため、提出が先延ばしされた ※この画像はサイトのスクリーンショットです
現在国会で審議されている、いわゆる「サイバー刑法」について、法務省がQ&A方式となった文書をHPで公開している。正式名称「情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案」、通称「サイバー刑法」は、4月1日に法務省が国会に提出した法案。その内容は、「コンピュータ・ウィルス作成罪の新設などの罰則の整備」「情報技術(IT)の発展に対応できる捜査手続の整備」というもので、近年増加の一途をたどるサイバー犯罪への対処を目的としている。

しかし、とりわけ問題視されているのは、「通信の自由が侵されるのではないか?」という懸念。法務省自体、Q&Aで「『コンピュータ監視法案』などと批判されているようですが・・・」という一文を盛り込んでいる通り、通信傍受に関する取扱いに関して捜査権限の強化を含む内容だと、一部からは批判の声も上がっている。これに対し同省は、

「コンピュータに対する監視が強化されるものでもありません」
「思想・良心の自由や表現の自由を不当に制約するものではありません」
「プロバイダなどから,通信履歴を手に入れる場合には,これまでと同じように,裁判官の発する令状が必要です」
「一般市民のコンピュータの使用が監視され,個人の思想,信条,趣味などが丸裸にされてしまうということにもなりません」
「この法案を更なる捜査権限の拡大と結び付けるのは正しくありません」

と、説明に躍起だ。

増加しているサイバー犯罪に対しては、現在既存の刑法で対応している状態だ。例えば、昨年、通称「タコイカウイルス」を作成して逮捕された大学院生は器物損壊罪に問われた。

ただ、先にも述べたように、サイバー犯罪が増加している現状に合わせた法整備が求められるものの、議論すべき点は多く、同法案は、過去2005年に一度提出され、成立が見送られた経緯がある。今後の展開が注目される。

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