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谷垣氏も苦笑 「一部報道によれば」表現の是非

2011.06.14 TUE

噂のネット事件簿


FCCのサイト。アメリカ国内の放送通信事業の規制監督を行う ※この画像はサイトのスクリーンショットです
6月9日に行われた自民党・谷垣禎一総裁の定例記者会見で、『朝日新聞』の記者が「一部報道では大連立の可能性とありますが、谷垣総裁はどうお考えでしょう?」と質問したところ、谷垣氏は「一部報道って、どこのふざけた報道ですかそれは? 私、知りません」と回答。この「一部報道」の出所は『週刊朝日』であることを質問した記者が明かすと、谷垣氏は「あぁ、御社が出しておられる週刊誌」と苦笑し、会場は笑いに包まれたという一件があった。

この話題は2ちゃんねるのまとめサイト「痛いニュース」でも取り上げられるなど、大きな話題をネット上にもたらした。この「一部報道によれば」という表現は、メディアが何かを報道する際、その事実および根拠を自社で確認できないことを暗に示すときに使われる言い回し。

この件について、フリージャーナリストの上杉隆氏は以前より違和感を表明している。

2010年1月18日のツイートで、同氏は

「朝ズバにて。みのもんた『一部報道によると小沢氏の土地…』。一部報道という報道機関はこの世に存在しません。そんなソースすら明かせないの、と嘆いてみる。米国の放送局ならば即時FCCからの処分ものですね」(編集部註:FCC=連邦通信委員会)

とバッサリ。

また、上杉氏は『ジャーナリズム崩壊』(2008年・幻冬舎新書)で新聞が引用元を明確に明記しないことを「カンニング」と指摘した。そして、「カンニング」が横行していることを示す、ひとつの象徴的な表現が「一部週刊誌」という言葉だと指摘しており、こうも述べている。

「情報源を明示しない悪癖を許して来た結果が、日本のジャーナリズム全体を貶めているのだ。それは単に面子の問題ではなく、読者へのサービス低下にも繋がっている。仮にクレジットを示していれば、より詳細な情報を知りたいと思う読者は、当該週刊誌を手にするという選択肢を得ることになる」

今回、谷垣氏の切り返しにより注目が集まった「一部報道」問題だが、上杉氏の指摘はマスメディアには耳の痛いものであることは確か。小誌も含め、自戒すべき問題かもしれない。

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