名前の不思議調査隊/第7回

健太と書いて「マイケル」もアリ?

2011.12.28 WED


日本語が得意ではない外国人が帰化する際は、使用できる文字が分からず混乱しそう イラストレーター:カセユミコ
三都主アレサンドロや呂比須ワグナーといったサッカー選手の名前をみると、帰化した外国人が日本人として名前を登録する際に、名字に漢字を入れなければいけないルールがあるのかな、なんてふと思ったりしませんか? 実際にはどんな決まりがあるのかを、弁護士の津田雄己氏に聞いてみました。

「姓名には戸籍法施行規則60条第3号で、ひらがなとカタカナの使用が許されていますし、漢字を入れないといけないというルールはありませんので、元の名前の読みをすべてカタカナ表記したもので問題ありません。そう考えると、三都主や呂比須といった漢字の名前は、ご本人の意思で使われていると考えられます」

なるほど。サントスでもロペスでもルール上は問題なかったけれど、何らかの理由によって漢字を使っていると。もしかして、元のアルファベット表記を残すことも可能だったりしたのでしょうか?

「それは無理ですね。原則として国が定めた常用漢字と人名用漢字、そしてひらかな、カタカナのみが使用できるという決まりになっています。なので、アルファベットやハングルといった外国の文字、記号は使用できません。帰化者が長年名前に使っていた漢字がある場合は、常用漢字や人名用漢字以外でも例外的に使用できるケースはありますが、帰化する人とそうでない人で、大きなルールの違いはないんですよ。つまり子どもが生まれた時に親が名前として登録できる文字と、帰化する時に登録できる文字は、例外を除けば同じなんです」

ほほう。では逆にいうと日本で代々続いている家庭であっても、子どもにサントスとかロペスとか付けてもルール的には問題ないってことですね? 

「ルール的には問題ありません。さらにいえば、実は使っていい漢字は決まっているのですが、読み方は自由なんです。ですから例えば、健太と書いて『マイケル』と読ませても、ルール的には問題ありません。もちろん大切な名前ですから、モラルとしてそんな読み方をさせる親はいないと思いますが」

最近よく耳にする「キラキラネーム」と呼ばれるユニークな名前では使われる漢字本来の読み方からは想像もできない読み方もあったりします。
欧米では漢字に興味を持っている人もいるようですが、その方たちからすると日本人以上に不思議に思うかもしれませんね。

(山葉のぶゆき/effect)

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト