スズメバチの幼虫は「ふぐの白子」似!?

セミ、カイコ…「昆虫食」人気拡大

2013.03.07 THU


「餃子市」池袋要町店の「カイコのさなぎの揚げもの」。カイコは中国の東北地方などで家庭料理としてなじみ深いという
「啓蟄の蟻が早引く地虫かな」(高浜虚子)。寒波に震えた列島も日ましに春めいてくる。冬ごもりで腹を空かした生き物にとって、地中から這い出てくる虫は何よりのご馳走だろう。もっとも最近では人間界でも虫を食すのが流行っているというから風流を気取っている場合ではない。いわゆる「昆虫食」への関心は年々高まっているという。

「昆虫食の科学的側面に興味を持たれた方からの問い合わせが増えたため、当会が2011年に発足しました」とは、食用昆虫科学研究会の三橋亮太氏。同研究会は大学院生、科学館職員、昆虫料理研究家などで構成され、学術的に昆虫食を研究している。

「昆虫食のメリットは採集や養殖が容易なのと、丸ごと食べられるために加工にかかるエネルギーやコストがかからない点です」(同)

とはいえ味はどうなのだろう。2012年に「サンペレグリノ・ザ・ワールド50ベスト・レストラン」で4位に輝いたブラジルのレストラン「ドン」が、南米産の大蟻を使った料理を出している話は聞いたことがあるけれど…。

「日本では、一流レストランで虫を食材に取り入れた例はまだ聞いたことがありません。ただ、スズメバチの幼虫やさなぎは豆腐のような味がしますし、ほかにも美味しい虫はたくさんいます。味で注目される可能性は十分にありますよ」(同)

味だけでなく、栄養面でも昆虫は注目に値するという。

「カイコやイナゴはリノレン酸などの不飽和脂肪酸が多く、スズメバチの幼虫はアミノ酸のバランスがいいですよ。ただし昆虫はエビやカニと似たアレルゲン性のタンパク質を持つものが多いため、甲殻類アレルギーのある方は注意が必要です」(同)

そもそも日本を含むアジア地方には、イナゴやカイコ(主にさなぎ)、ハチ類など、昆虫食の伝統がある。グルメ食材として虫料理が話題になる日も遠くないかも。
(麻生雅人)


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