中堅・中小企業は9割実施!

「永年勤続表彰」増加のワケ

2013.05.16 THU


サイバーエージェントの社員総会での表彰式は華やかな壇上で行われる。自薦他薦の候補のなかから選ばれた受賞者には賞金が贈られる 画像提供/サイバーエージェント
勤続10年、20年など年数に応じて会社から表彰される永年勤続表彰制度。かつては終身雇用を背景に根付いていたが、昨今はあまり聞かないと思いきや…。

「永年勤続表彰の実施率は90年代以降年々減少していましたが、2006年を境に増加に転じ、10年には8割台に回復しています」

とは、産労総合研究所の福岡健一さん。ただし、従業員数1000人以上の大企業では減少しており、中堅・中小企業で増加しているのだとか。2010年の同社の調査によると従業員数299人以下の企業では89.5%が実施(1000人以上の企業では67.7%)しており、増加の背景には「育成した人材の大企業への流出を防ぎたい」という思惑もあるようだ。

ところで永年勤続表彰では何かしらご褒美がもらえることが多い。小誌が25~34歳の会社員300人を対象に調査(複数回答)したところ、TОP3は「特別休暇」(27.6%)、「記念の盾やトロフィー、賞状」(24.4%)、「社名や企業ロゴ入りの置き物など」(16.5%)。また近年は、賞金を贈呈する企業も多い。産労総合研究所の調査では、勤続30年で平均12万8411円、勤続20年で平均7万9721円、勤続5年で平均2万円となった。 ちなみに企業の表彰制度は近年多様化しており、勤続年数や業績のみならず、職場での姿勢を評価するケースも増えているという。

「NTTデータには、職場や組織の枠を超えて連携・協力をしたことにより、仲間に感謝された社員を表彰する『Thank you貢献賞』があります。また、失敗した社員を表彰する太陽パーツの『大失敗賞』も有名。失敗を恐れずに新しいことにどんどん挑戦してほしいという同社の考えが反映されています」(日本表彰研究所・田村信夫さん)

表彰制度は、企業の人事ポリシーの写し鏡ともいえる。表彰制度から企業が求める人物像を読み解けば、転職活動をする際の参考になるかも?
(駒形四郎)


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