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ほこたて最強セキュリティ裏側語る

2013.06.12 WED

噂のネット事件簿


毎週、相反する“最強”同士が対決する『ほこ×たて』。「最強ハッカー vs. 最強セキュリティ」はテレビ的に難しかったのか? ※この画像はサイトのスクリーンショットです
6月9日にフジテレビ系で放送されたバラエティ番組『ほこ×たて』2時間スペシャルの「どんなプログラムにも侵入できるハッカー vs. 絶対に侵入させないセキュリティプログラム」が、話題を呼んでいる。

この対決は、ネットワークセキュリティを専門に行う企業「ネットエージェント」とロシア人ハッカー軍団が、それぞれのセキュリティ技術とハッキング技術をぶつけ合うというもの。ネットエージェントがセキュリティを設定したパソコンからハッカーへと送信されたメールを手がかりに、ハッカー側が制限時間内にパソコンに侵入し、指定された画像を見つけ出したら勝ちというルール。指定画像は3種類で、ファイル名はヒントとして与えられていた。また、セキュリティ側は事前の設定のみで、ハッカーの動きに対してリアルタイムで対処することはできない。

番組では、対決開始30分でハッカーが対象パソコンに侵入成功し、その後1枚目の画像ファイルを特定し、ステージ1をクリア。そして、ステージ2だが、ここでも対象となるパソコンに侵入成功。しかし、2枚目の画像ファイルの名前が変更されていたため、ファイルを特定することができず、そこでギブアップ。結果としてセキュリティ側の勝利となった。

この結果について、ネット上では「おかしいのでは?」との意見が多く出ている。2ちゃんねるの「【フジ】ほこ×たて最強ハッカーVS最強セキュリティが番組史上最低の結末と話題にwwww」というスレッドを見ると、

「ハッキングされてる時点でセキュリティ側大敗北じゃん」
「てかセキュリティ関係なくね?
ネットエージェントに頼まなくても自分でファイル名くらい書き換えれるはwwwwwwwwwwww」

などと、侵入できている時点でハッカー側の勝利であり、ファイル名を変更するということはハッキングと関係ないのではないか、との意見が多く寄せられているのだ。

そんななか、番組終了後、セキュリティ側のネットエージェント・杉浦隆幸社長はツイッターで、

「セキュリティの部分は90%以上編集でカットされていますけどね」

と説明しており、どうやら実際の対決と放送上での印象とでは、かなりの隔たりがあったようだ。さらに、杉浦社長はツイッターで以下のように説明をしている。

「最強にすると誰も挑戦しないので、挑戦者が対等に行けるように思っていただける条件を出し合って対戦のルールを決めています。そこで、OSにパッチをあてないというルールにしたので、脆弱性だらけで突かれても核心の部分には容易に入ってこれない対策をしました」
「(前述のルールを)いかに隠すのかが、撮影のポイントで、それ以外のセキュリティ対策も地味で、隠し方でさえ、暗号化がファイル名を変えるになってしまうぐらいなので」(原文ママ)

つまり、番組の演出上、ハッカー側が侵入しやすい条件で対決が行われていたというのだ。また、番組では「ファイル名を変えた」と表現されていた行為も、実際には「暗号化」だったという。

さらに、杉浦社長は「ハッカー側の見せ場も80%カット」ともつぶやいており、放送されていた内容が、この対決のすべてではないことがうかがえる。

ネットエージェントは6月11日、公式ブログに対決の詳細を説明するエントリーを投稿。専門的な解説を交えながら、どのような条件で何が行われていたのかを、事細かに説明している。また、同エントリーでは、

「今回の攻防においては様々な制約が課された上でそれでも写真を守る、という勝負になっていたのですが、残念ながら実際の放映ではその点が伝わりにくかったように思います」
「暗号化のことをファイル名の変更と言い換えるなど、技術を持っている方にとってはなおさら混乱を招く表現となっていた箇所もあったように思います」

との記述もあり、放送された内容と実際の対決内容とでは、やはりかなりの違いがあったと主張している。

たしかに「ネットワークセキュリティ」というものは、一般人にとってはあまり馴染みのないもの。それをバラエティ番組として放送するには、少々専門的すぎたのかもしれない。

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