日本1周ご当地不思議巡り/第16回

宮城県民の絢爛好きはあの武将の貢献

2013.08.17 SAT


今年も大小3000もの飾りが町を彩った仙台七夕まつり。こちらも政宗が婦女に対する文化向上のために七夕を奨励したことが由来とされています
東北最大の商業地、仙台を有する宮城県。「独眼竜 政宗」の異名で知られる伊達政宗が統治した、伊達藩62万石は、昔から東北の中心地として発展してきました。

そんな宮城県ですが、総務省「平成21年 全国消費実態調査」によると、宮城県の1世帯当たりの1か月間の支出(二人以上のうち勤労者世帯)には、以下のような品目が 上位に並んでいます。

背広服…第1位(1159円)
切り花…第2位(938円)
室内装備・装飾品…第 2位(1143円)

なかでも、切り花に対する支出は平成16年度の同調査では第3位、平成11年度では第1位と、常に上位を推移している様子。なぜこれほど切り花にお金を掛けているのでしょうか?

取材を兼ねて宮城県民のお宅を何軒か訪問すると、まず目を引いたのは仏壇に供えられた花。ほとんどのお宅で、生き生きとした仏花が飾られていました。詳しく聞いてみると、仏壇に供える花は数日おきに変えているとのこと。宮城県の農産園芸振興課のレポート「みやぎの花き」内でも、切り花の購入額が多い理由として、「旧盆や彼岸のお墓参りなど祖先供養の習慣が篤いこと」があげられています。ただ、なぜそうした習慣が色濃く残っているかはわからない模様…。

地元の人の話から推測するに、その背景として、伊達政宗の趣味嗜好が根付いていることが無関係ではなさそうです。能・和歌・料理など多岐にわたっていた 政宗の趣味は、花木にまで及んでいた様子。県内には、政宗が朝鮮出兵から持ち帰ったとされる「臥龍梅」(松島 瑞巌寺)や「藤の花」(仙台市 千田家の庭)が、今も大切に残されていました。宮城県民にとって“飾りつけ”を大切にする気質は政宗から脈々と受け継がれた文化的遺伝子なのかもしれませんね。

ちなみに、よく派手な装いの男を「伊達男」と呼びますが、これは伊達政宗が朝鮮出兵する際、部隊に奇抜な格好をさせたことに由来するもの。今も仙台市内で愛されている伊達藩の藩士が創りだした「松川だるま」も、赤の胴体に群青色の袈裟(けさ)をまとい、金色が施されるなど、派手ないでたちです。こうした華やかさもまた、伊達藩の文化なのかもしれません。
(長谷川浩史/梨紗)

※この記事は2012年8月に取材・掲載した記事です

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