名前の不思議調査隊/第10回

有名人の名前は勝手に使えるの?

2014.01.17 FRI


この名前だと確かにスピーディに届けてくれそうだけど… イラスト/カセユミコ
凝ったもの、横文字を使ったもの…社名にはいろいろなパターンがあります。なかにはマツモトキヨシ、ヤマダ電機など創業者の名前をそのまま使ったパターンも。でも、いきなり極論になりますが、自分の名前がありきたりだからって他人の名前を会社名に使うこととかできるんでしょうか。有名人の名前を使えるとインパクトのある社名になりそうだけど…やっぱり無理かな?

「実は有名無名にかかわらず、他人の名前を社名として登記することは可能なんですよ。社名をつける時にNGが出るのは、同一住所に同一商号の会社を登記しようとすること。それ以外は基本的に自由に登記することができます」

そう教えてくれたのは、特許や権利に詳しい弁理士の金井倫之氏。ってことは、例えば株式会社織田信長と歴史上の人物を社名に使ったり、株式会社マイケル・ジャクソンなどと海外ビッグアーティストの名前を使ったりするのもOKということ?

「そうです。ただし“登記できる”というだけですので、営業している中でその名前の主や関係者から訴えられるといった問題が発生する可能性は十分にあります。とくにその人の評判をおとしめている場合や、名前の知名度に明らかに便乗していると認められる場合は、会社法、商標法、不正競争防止法などに抵触することになります。悪質な場合は、刑罰を科せられることもありますよ。また、有名人には自分の名前や顔が営利目的に使われている際に主張できるパブリシティー権という権利が認められるのですが、この権利を侵害したとして、訴えられる可能性も」

なるほど。会社名として登記すること自体はできるけど、その後の展開でNGになるかもしれないと。ちなみに、何かの商品名に有名人の名前をつけることも同じでしょうか?

「商品名の場合は、その当人や関係者から許可を得なくては、商標登録できない可能性があります。名前の主の活動内容や商品の内容によっても変わりますが、国民的な有名人であればかなり高い確率で許可が必要になるでしょう」

会社名と商品名はまったく違うものなんですね。

「そうですね。会社名を登記するのは法務局で、商標を登録するのは特許庁と、管理している場所が違いますし、そもそも性質が別のものなんですね」

会社名にしても商品名にしても、有名人の名前を無断で拝借するのは問題がある行動。人の有名さに便乗するような真似は、やっぱりイカンです!

(山葉のぶゆき/effect)

※この記事は2012年01月に取材・掲載した記事です

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト