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絶滅危惧種を大繁殖で送検に疑問も

2014.01.21 TUE

噂のネット事件簿


絶滅が危惧されるミヤコタナゴ。かつて生存が確認されていた栃木県・羽田(はんだ)でも、2002年以降、自然状態のミヤコタナゴは見つかっておらず、放流活動が続けられている ※この画像はサイトのスクリーンショットです
14日、国の天然記念物で絶滅危惧種のミヤコタナゴを無許可で譲り受けたとして、都内の男性3人が書類送検された。3人は、ミヤコタナゴを無償で譲り受けたものの、1000匹以上に増えてしまったため、文化庁に「引き取ってくれ」と“自首”し、違法飼育が発覚。この3人に対し、ネットでは同情論が登場している。

3人が飼育していたミヤコタナゴは、世界中でも日本の関東地方にしか生息していない、コイ科タナゴ亜科アブラボテ属の魚。かつては、関東地方の小川や池沼などに広く分布していたものの、1995年発表の環境庁、文部省、農林水産省、建設省(いずれも当時)の「ミヤコタナゴ保護増殖事業計画」という文書では、「現在、自然状態での生息が確認されているのは、栃木県那須野ヶ原及び千葉県房総半島のごく一部」と記されており、絶滅危惧種に指定されている。

そのため、各自治体でもミヤコタナゴの保護活動が熱心に行われてきており、それぞれの公式サイトで、

「人工繁殖にも着手し、5尾の稚魚を得ることに成功しました」(埼玉県滑川町)
「県淡水魚増殖試験場(現内水面試験場)が増殖に成功し、遺伝子保存のための継代飼育を行っています」(神奈川県)
「現在は埋蔵文化財調査センターで保護増殖が図られている」(埼玉県所沢市)

などと活動状況が報告されている。そんななか、3人はミヤコタナゴを2012年5月に28匹譲り受け、専門書や熱帯魚店の助言などを参考に繁殖に成功し1121匹にまで増やしてしまったという。文化庁に申し出て、書類送検されるに至ったが、このニュースが報じられると、ツイッター上には、様々な意見が投稿された。

「増やせば違法じゃないんだろって目的で他の連中が真似したら大問題だ」
「善行なんだけど規則は規則だかんね」

と、「きっちり罪は償うべき」という声はあがっているものの、

「これ、むしろ褒められていい事案では…」
「繁殖が困難なはずの希少な魚を増やしすぎるくらいの人ならむしろ力を貸してもらった方が…」
「ブリーダーとして雇うべきww」

など、罪に問われることに疑問を持つ声も多数あがっていた。単純に考えれば、絶滅危惧種の生物の個体が増えた喜ばしいニュースととらえがちだが、このミヤコタナゴに関しては現在、人工繁殖は難しくなく、繁殖を成功させたり、産卵の様子が観察できたりする水族館もある。この事実を知らず、絶滅危惧種を繁殖させたことを称えるユーザーが多かったようだ。

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