ザブトン、ミスジetc.なぜ急増?

牛肉 希少部位ブーム拡大の裏事情

2014.07.04 FRI

ザブトン、ミスジ、トウガラシ、シンシン。何の名前かわかりますか? 実はこれ全部、牛肉の部位の名前。最近、希少部位をウリにしている焼き肉店が増えている。10年前なら焼き肉といえばカルビ・ロース・タンの違いがわかれば十分だった気がするけど。昨今の希少部位ブームはなぜ起こったのだろう?

日本中の焼き肉店を食べ歩き、焼き肉に関する専門サイトも運営するヤキニクエストのメンバー、gypsy氏に伺った。

「希少部位をウリにしている店は関西には昔からあったんですが、東京で注目されはじめたのは05年、扱うお店が目立つようになったのは06~07年ごろからじゃないかと思います。でも実は現在、希少部位と呼ばれている肉の多くは、おそらくこれまでも僕らが食べていたものなんです」

え? ブームになる前から希少部位は食べられていた?

「実は焼き肉店における肉の部位の分類には厳密な定義がなく、赤身っぽいのはロース、サシが多いのはカルビくらいでざっくりと売られていたんです。これを、部位ごとに細分化すればより繊細な味の違いを楽しめることに気づいた店が関西などで登場し、それが全国に広まったわけです。いくつかの希少部位は一昔前までは特上カルビや特上ロースとして食べられていたんです」

この希少部位ブームにより、大ざっぱだった焼き肉文化は急速に洗練されつつある。

「肉は産地によってももちろん違うけど、カットの仕方やサイズ、味付けなどでも全く味が変わります。ここが料理人の腕の見せどころで、部位ごとにどういう食感を生み出したいかを考えて、それをもとにサイズや切り方を考える店が増えているんです」

最近では、そんな部位ごとの微妙な違いを楽しめるように、少しずついろんな部位を出すコース系の店も人気で、まるで寿司屋のように1種類ずつ順に出してくれる店もあるという。希少部位ブームは、日本の焼き肉文化を日本人ならではの感性で進化させているようです。

※この記事は2012年7月に取材・掲載した記事です

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