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「絶版マンガ図書館」期待大

2014.07.15 TUE

噂のネット事件簿


無料で貴重な漫画を読めるうれしいサービスだ ※この画像はサイトのスクリーンショットです
7月11日、絶版となった漫画などを電子書籍形式で無料配信サービス「Jコミ」が、「絶版マンガ図書館」に改名、大幅リニューアルし、話題になっている。

「Jコミ」とは、マンガ家・赤松健氏(代表作『ラブひな』)が代表を務める株式会社Jコミが、“絶版マンガ”について、作者の許諾を得たうえで、広告を入れて無料配信するサービス。配信にともなう広告収益は全額、作者に支払われる。「無料で合法的にマンガが読めるので、ネットの違法流通や新古書店への対抗策になる」という考えのもと、2010年11月に仮公開。2011年4月から正式スタートしていた。

そんな「Jコミ」だが、7月10日の記者発表会で、赤松氏が「絶版マンガ図書館」に改名し、大幅リニューアルを実施、機能や仕組みを大幅に拡張することを発表した。記者会見の参加者によれば、赤松氏は、改名した理由を「よりわかりやすいサービス名にするため」とし、「絶版マンガを、売れる・売れないにかかわらず平等に収録する“図書館”のような存在を目指す」と意気込んでいたという。ブログ(〈株〉Jコミの中の人)によると、「絶版マンガ図書館」が目指すのは、

・古今東西の全てのマンガを収集し、「日本のマンガ文化の100%保存」の一翼を担う
・絶版マンガの海賊版を、完全に撃滅する

という2点。

「Jコミ」時代と大きく異なるのは、ユーザーからの情報を活用する仕組みを構築した点。これまで「Jコミ」では、作者からの申し出により絶版マンガを掲載、配信を行っていたが、「絶版マンガ図書館」では、ユーザーからの情報提供を受け付ける。これまでに単行本化されていないものでもOKだ。

ユーザーが「絶版マンガ図書館」に掲載してほしい作品の一部をアップロードすると、Jコミ側が絶版かどうかを確認。絶版と認定されると、ランダム5ページを「SAMPLE」という透かしのデザインを入れて公開し、作者からの連絡を待つ。作者の許諾が得られた場合のみ、全ページを広告付きで無料公開。公開された作品は、Jコミ専用アプリでも配信される。

また、「絶版マンガ図書館」では、データベース欄も強化する。すべての作品に「Wiki欄」を設け、掲載年や掲載誌、あらすじ、キャラクター解説などをファンが追記していくことを推奨。さらに、コミックナタリーなどによると、「絶版マンガ図書館」は将来的には漫画内のセリフを自動処理し、全文検索できるようにする計画もあるようだ。氏は、全文検索機能が学術研究に役立てられるほか、セリフに連動した商品の広告を表示することなどで、電子書籍広告に活路があることを力説したという。

サイトには、ユーザーから続々と“絶版マンガ”がアップロードされており、14日10時時点で55巻分。ツイッター上には、

「絶版マンガ図書館でLAMPO(註1)だけじゃなくツインシグナル(註2)とかはいぱーぽりす(註3)とかも待ちの状態になってる!?」
「菫画報(註4)1巻 これが絶版マンガ図書館で読めるのか。まだ許諾は降りてないからサンプル画像だけだけど、これは楽しみ」

など、今後の拡充を楽しみにする声が続々とあがっている。

註1:『LAMPO-THE HYPERSONIC BOY-』のこと。上山徹郎/1996~1999年
註2:『TWIN SIGNAL』大清水さち/1992~2001年
註3:『はいぱーぽりす』MEE(みいくん)/1992~2004年
註4:『菫画報』小原慎司/1996年~1999年

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