“シメはご飯”で定着しているけど…

どうしてシメ?ご飯は最後な理由

2014.08.11 MON


シメのご飯として定番の、鍋の残り汁で作るおじや。おじやの語源は、スペイン語の「煮込み料理」を意味する「olla(オジャ)」がなまったなど、諸説あり
ゴキゲンな上司からの、「焼肉でもおごろうか?」といううれしいお誘い♪ 「ゴチになります」とついて行ってみたら、上司は肉やら酒やら頼むけど、ご飯類は最後に食べるタイプ。最初から白米が食べたい! とは言い出しにくいムード…。そんな経験、ありません? だけど良く考えてみると、この食事の最後にご飯などの炭水化物を食べるスタイル、いつの間にこういう流れが生まれたのでしょう。社団法人日本フードアナリスト協会の金成姫さんに聞いてみた。

「江戸時代中頃に台頭した酒宴向きスタイルの料理が、明治以降に会席料理として広まったことが1つの要因でしょうね。献立として『先付け→前菜→吸い物→刺身→煮物→焼き物→揚げ物→蒸し物→酢の物→ご飯・止め椀・香の物→水菓子』といった構成を現代までかけて確立してきたことが、“シメのご飯”という流れに大きく影響していると思われます」

ご飯が終盤で登場するのは昔からの流れってワケね。でも、“シメはご飯”という習慣は、お酒を飲む人には都合が良さそうだけど、お酒を飲めない人にとっては、ちょっと困ることも。本当はご飯ものを最初から頼みたいという人も結構いるんですよね。

「たしかにそうかもしれません。しかし、先ほど話した酒宴向けの会席料理のようにコースで出されるお皿は、料理が出されたタイミングで、最高の状態で味を楽しんでほしいという作り手の思いがあります。それは同時に、ご飯を一緒に食べることは、作り手の意図に反しているともいえます。そういったニュアンスと、お酒を飲む人がお腹いっぱいになる前につまみとお酒をおいしく楽しみたいという考えが混じり合って、“ご飯を最初に頼むのは無粋だ”というようなムードが強まってしまったのかもしれませんね」

う~ん。ご飯を先に頼むのが無粋といわれたら仕方ない。今度、上司に食事に誘われたら、飲み会の前に軽くご飯を食べて臨むしかないのかも。
(伊藤 裕/GRINGO&Co.)

※この記事は2011年08月に取材・掲載した記事です

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