クハ、モハ、クモハetc.

「クハ」「モハ」電車のあの意味

2014.08.19 TUE


電車の構造を示す『ク』や『モ』や『サ』の文字。モーター付き車両の間に『サ』し込まれたモーターなし&運転室なしの『サ』車両は、比較的揺れや音が少ないらしい。乗り心地を比べてみるのも楽しいかも
通勤や旅行など、日々利用する電車。その車体の横側に書かれたカタカナの意味って気になったことありません? 『クハ』『モハ』『クモハ』『サロ』『サハ』…。あの文字列って、いったい何?

「あのカタカナは、電車の構造や用途を示す記号です。たとえば、運転室付きの車両は『ク』、モーター付きの車両は『モ』、運転室とモーターの両方が付いている車両は『クモ』、運転室付きやモーター付きの車両の間に編成されるのが『サ』。カタカナの先頭1~2文字は、電車の構造を区分しているんです」とは鉄道博物館の内田康弘さん。

モーター付きの『モ』はわかるけど、『ク』とか『サ』って…?

「モーター付き車両(モ)に『ク』っついて走る。『ク』ォントロール(=コントロール)する車両…など、『ク』の由来には諸説あります。『サ』については、電動車(モ)の間に『サ』し込むことが由来のようですね」(同)

では、『ク』や『モ』以外の『ハ』や『ロ』の意味は?

「『ロ』や『ハ』などのカタカナは、用途による区分を表しています。たとえば、『ロ』はグリーン車で、『ハ』は普通車。これは、かつて1等『イ』、2等『ロ』、3等『ハ』と、等級制を採用していた時代の名残で、1969年に等級制は廃止されましたが、現在でも特別料金を徴するグリーン車を『ロ』、普通車を『ハ』としているんですよ」

なるほど。つまり、『クハ』は運転室付き普通車。『サロ』はモーターも運転室もないグリーン車ってことなんですね。さらに寝台車『ネ』(寝るに由来)、食堂車『シ』(食事に由来)、郵便車の『ユ』(郵便に由来)、さらに鉄道職員用の事業用車『ヤ』(役人に由来)など、用途を区分する記号は多数あるそうだ。

ところで、これらのカタカナが使われ始めたのって、いつごろのこと?

「日本に鉄道が開通した明治時代初期には数字のみで区分していましたが、様々な車種が登場するにつれ、数字だけでは車両の管理や分類が難しくなりました。そこで、明治末に国鉄が車両称号規程を制定。車種が増加するごとに改正を加えて整理したんですよ」

明治末ということは、かれこれ100年ほども前…。一見意味不明な『クモハ』にも、奥深き歴史があったんですねぇ。とりあえず明日の通勤時に、車両形式をチェックしてみます!
(吉原 徹/サグレス)

※この記事は2010年09月に取材・掲載した記事です

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