6割は実感アリだけど、身体的には変化ナシ

「年をとると涙腺が緩くなる」は嘘?

2014.08.12 TUE


「年をとると涙もろくなる」という話はよく耳にするけれど、加齢によって涙腺がゆるむのは本当なのだろうか? 編集部が20~40代の男性300人を対象にアンケート調査してみたところ、「昔に比べて涙腺が緩くなった」と答えたのは59.7%。約6割の男性が涙もろくなったと感じているようだ。

どのようなことで泣くようになったのか、具体的なエピソードを聞いてみると「親子の絆や家族愛をテーマにした映像や読み物で泣いてしまうようになった」(33歳・兵庫県)、「子供ができてから、子供にまつわる事件や感動ドラマで涙がよく出るようになった」(38歳・千葉県)、「頑張っている子供を見ると泣ける」(42歳・東京都)など、子供に関して涙もろくなったという意見が多数。また、「高校野球で泣ける」(36歳・東京都)、「動物に関する話に弱くなった」(35歳・埼玉県)、「感動的なテレビや映画で泣いてしまう」(45歳・宮城県)など、スポーツや動物、ドラマで泣くようになった人が少なくないようだ。

しかし、東邦大学名誉教授で医師の有田秀穂氏によれば「身体的には“老化で涙腺が緩くなる”という現象は考えられない」とのこと。体の変化ではないとしたら、なぜ年を取ると涙もろくなるの?

「涙には3つの種類があります。1つ目は、目にゴミが入った時に防御のために出る涙。2つ目は、目を乾かないように常に分泌されている涙。3つ目は感動した時に流れる涙で、医学的にはこれを“情動の涙”といいます。いわゆる“年を取って涙腺が緩くなる”という状態は、この“情動の涙”を流す機会が増えることを指すのでしょう」

情動の涙は、共感を司る脳の部分「前頭前野」がもたらすもの。つまり、他人の経験に共感することで流れる涙なんだとか。

「年をとって様々な経験や苦労を重ねれば、それだけ他者へ共感する引き出しも増えてきます。加齢によって涙もろくなるのは、それだけ多くの経験や思い出が増えてきた証ですね」

さらにこの情動の涙には、溜め込んだストレスを解放し心身をリラックスさせる作用があるそう。つらいことがあっても簡単には涙を見せられない大人だからこそ、緩んだ涙腺はそのままに、感動の涙を流してリフレッシュしよう!

(有栖川匠)

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