肥満度ランキングでも上位多数!

南国にはどうして太っちょが多い?

2014.09.08 MON


1度食べだすと止まらないフライドポテト。南の島で、誰の目を気にせずに遠慮なく食べることができたら、それもひとつの幸せですね 写真提供/getty images
秋においしいものを食べすぎて、お腹のぜい肉が気になる…そんな人も多いのでは。ふと気になって、世界で肥満の多い国はどこなのか、ネットで調べてみると、世界保健機構(WHO)が公表している、肥満度を測定するBMI(体重÷身長÷身長)に関するデータベースを発見。驚いたことに、72カ国から集めた最新のデータでは、肥満度(人口に占めるBMI25以上の人の割合)上位5カ国のうち、4位のサウジアラビアを除く4カ国が、サモア、キリバスなど南太平洋の島国という結果に! 決して経済的に豊かとはいえない国なのになぜだろう? 日本肥満予防健康協会の藤田賢史氏に聞いた。

「確かな裏付けは難しいのですが、食生活の劇的な変化が大きな原因に挙げられます。南太平洋の島国では、古来より魚や地場の農作物などが食生活の中心で、その時点では今ほど肥満の人は多くなかったようです。しかし近年、ファストフードに代表される、安価でおいしく高カロリーな加工食品が流入すると、一気に広まり、結果、肥満の人が増えました」

なるほど。でも、日本にもファストフードが普及して久しいけど、先ほどのランキングでは63位と、肥満度は高くないですよね。ファストフードが原因とは言い切れないのでは?

「その通りです。ポイントは、高カロリーな食べ物とどう折り合いをつけるか。例えば、米国は6位にランクインしており、肥満の割合はかなり高いですが、都市生活を送るホワイトカラー層などには、肥満の人はあまりいません。適切な自己管理が社会生活上で問われるようなエリアでは、肥満になる割合は少ないのです。日本も同様に、太りすぎないよう気をつける習慣があるうえ、食の欧米化が進んではいますが、世界でも認められているヘルシーな米を主食とする食文化が続いており、結果として肥満は少なめ。また、日本人は欧米に比べて肥満という状態に対する耐性が弱く、少しでも肥満が進行すると様々な疾病を併発してしまうため、欧米人のようには太れないということも一因といえるでしょう」

ただ注意したいのは、BMIは単純に体重を身長で割る指標だから、体重に占める脂肪の割合、体脂肪率には言及していない点。日本人の場合、BMIの数値は低いけど体脂肪率は高い「隠れ肥満」が多いなど、“肥満”をどう定義するかによって世界の肥満度ランキングは変わってくる。「南国=太っちょが多い」説はあながち間違いではないようだけど、あくまで一つの指標でしかないってことのようだ。
(伊藤 裕/GRINGO&Co.)

※この記事は2010年11月に取材・掲載した記事です

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