現代パパの進化論

日本人の母乳は優秀だった!?

2014.09.30 TUE

現代パパの進化論


アラキドン酸の重要性を語る清水教授

国によって違う母乳の成分!?



「母乳と調整粉乳を合わせて”乳汁”と呼ばれますが、産まれてから離乳食を食べ始めるまでの約5、6カ月の間、赤ちゃんはこの乳汁しか飲みません。それだけに、乳汁に含まれる栄養素はとても重要です。母乳は、赤ちゃんを育てるために最も理想的。赤ちゃんの脳を発達させる、身体を大きくする、成長に必要な栄養をバランスよく含み、なおかつ消化吸収も早い。また免疫力を高めて、風邪や感染症を予防するなど、そのメリットは非常に多いです」

そう教えてくれたのは、順天堂大学大学院医学研究科の清水俊明教授。

「赤ちゃんだけでなく、実は授乳するお母さんにもメリットがあります。まずは育児をする際に、簡便で衛生的。また、授乳をすることにより、お母さんのホルモンバランスの乱れを抑え、卵巣がんや子宮がんなどのリスクが低下することもわかってきています。もう1つ大事なのが、愛着形成。母乳を与えるときの刺激によって、脳下垂体から分泌されるオキシトシンが、子どもへの愛情に影響を与えるといわれています。そして、母乳を飲んだ赤ちゃんもお母さんへの愛情を持つ、母乳育児には母子相互関係を促進させる効果もあるのです」

うーん、赤ちゃんのみならず、母親にまで恩恵があるとは…母乳の効果、おそるべし!

「母乳は、3大栄養素と呼ばれる糖質、脂質、タンパク質。これにビタミンとミネラルを足した5大栄養素をバランスよく含んでいます。さらに、近年注目されているのは、脂質に含まれるアラキドン酸とDHA。脳が成長することや脳機能を高めるために重要な栄養素です」

へえ! 赤ちゃんにとっては、体をつくるだけでなく、脳を成長・発達させることも大切なんですね!

「産まれてから1歳になるまでに、赤ちゃんの脳の重さは大人の約70%にまで成長します。つまり、乳汁を飲む期間は、脳が大きく成長する期間。しかし、赤ちゃんは脳の発達に大きく影響するアラキドン酸を体内で合成する能力が未発達であるため、アラキドン酸を外部から…つまり乳汁から摂取する必要があるわけです」

ということは、赤ちゃんのためにお母さんもアラキドン酸の摂取を心がける必要がある?

「アラキドン酸は、肉や卵、魚や乳製品など、様々な食品に含まれているので、特に意識する必要はありません。しかし、母乳に含まれるDHAの量は、お母さんの食生活によって左右されます。魚をよく食べる日本のお母さんの母乳には、DHAが多く含まれていることを示すデータもあり、1日1食は魚を食べることをオススメします。DHAはアラキドン酸と組み合わせることによって、赤ちゃんの脳機能発達への効果がより高まります」

やはり母は偉大だった!
では、パパが赤ちゃんのために、力になれることは?

「良い母乳のために、ついては子どものために、お母さんに尽くすことが大切です。ストレスを与えない快適な環境や健全な食生活作りを心掛けましょう。またライフスタイルによっては母乳だけで育てるのも難しいので、代わりとなるミルクは、なるべく母乳に近いものを選ぶことも大切です。近年では、アラキドン酸とDHAが母乳並みに含まれたミルクも市販されています」

数多く発見できた母乳のトリビア。我が子の成長のためにも、ママのサポートやミルク選びにはしっかり力を入れて、立派なパパを目指してください!

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