全米一の「肥満州」に専門家が警告

米ミシシッピ州民8割が余命5年?

2014.10.16 THU


rakiraki / PIXTA(ピクスタ)
肥満大国といわれるアメリカだが、とりわけ肥満が深刻なのはミシシッピ州だ。州民の体型は、仮に身長を5フィート8インチ(約1メートル72センチ)とすると、平均体重が197ポンド(約89.3kg)に及ぶという。確かにマズそうだ。

そんな現状について、専門家がミシシッピ州知事にショッキングな警告をして話題になっている。

その人はクレア・ダンセッドという栄養学の専門家。なんでも、「州住民の“悪しき食習慣”を改善しない限り、ミシシッピ州民の少なくとも80%が、糖尿病、冠状動脈性心臓病、脳梗塞などの肥満関連疾患により、2018年までに死ぬことになる」と知事に告げたという。

彼女の言う「悪しき食習慣」とは、「“揚げ物”中心の食事」のこと。州人口の40%は、そうした食習慣が招く病気の治療費を自費でまかなえず、医療補助金を出さねばならない。そのせいで、今後3年以内に州財政が破綻するともダンセットさんは警告している。

ミシシッピ州はデルタ・ブルースの本場だし、B・B・キングやエルヴィス・プレスリーなど偉大なミュージシャンを輩出している。しかし、南北戦争以前には綿花栽培で栄えていたが、その後は没落の一途をたどり、「全米最貧州」の常連となっている。

揚げ物を食べることさえやめれば、そんな悲運から逃れられるとダンセットさんは主張する。けれども州民からは、「フライドチキンやナマズのフライを諦めるくらいならどうなってもいい」というふてくされた答えすら返ってきそうな雰囲気だ。

この件について、彼女がミシシッピ州知事を直撃したところ、ナマズ料理店で食事中だった知事は回答を拒み、甘い紅茶のお代わりと、油コテコテのペカンパイ(コーンシロップとペカンナッツで作る甘いパイ)ひと切れを注文したという。

と、ここまでは遠いアメリカの話だが、決して日本人にも他人事ではない。幸いにも日本食は比較的ヘルシーといわれているが、日本人の食生活は塩分摂取量が多いことも確か。ラーメンの汁を飲み干すことを諦めるくらいなら……と置き換えてみると、ミシシッピ州民の気持ちが少しはわかるかも?
(待兼 音二郎)

※この記事は2013年10月に取材・掲載した記事です

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