『エロエロ草紙』に『最近朝鮮事情』…

国会図書館ネット閲覧ランキング!

2014.10.21 TUE


渡辺さんによれば、画像の『エロエロ草紙』は今年の初めからTwitterなどで話題になり始めたそう。ただし、詳しい経緯や広まった理由は不明だとか   出典/国立国会図書館デジタル化資料
ある日、ネットを騒然とさせたキーワード「エロエロ草紙」。「清少納言の『枕草子』をもじったAVタイトルかよ!」と思いきや、実はこれ、1930年に出版された発禁本なのだ。国立国会図書館がネット公開している資料のなかで閲覧ランキング1位に輝き、ネット上で大いに話題となった。

国立国会図書館では1968年以前の和図書をデジタル化し、保管している。もともと、足を運んで申請すればこれらは原本で閲覧可能だった。しかし、紙は人の手に触れることで劣化・破損してしまうため、1998年からデジタル化事業がスタート。古くは1400年代に書かれた室町時代の巻物から戦後の書物まで、データで閲覧できるようになったのだという。さらに、著作権がクリアされたものはインターネットで読むことができる。

「現在、インターネットで閲覧できるのは、約41万7000点の資料です。内訳は、古典籍と呼ばれる江戸時代以前の古書が約7万点、1945年以前の和図書が約30万点のほか官報、博士論文などがあります」(国立国会図書館電子図書館課・渡邊斉志さん)

なるほど…。では、いったいどんな本の閲覧数が多いのか、アクセスランキングから探ってみよう!(数値は、2012年9月の月間アクセス数)

●1位『エロエロ草紙』(酒井潔/1930年)
1万9670アクセス
現代のエロとは程遠いが、当時抑圧されていた性を落語や裁判記録、学校の授業などのパロディとして描いているのが面白い。当時の風俗評やイラストも必見。

●2位『最近朝鮮事情』(荒川五郎/1906年)
4761アクセス
当時の衆議院議員・荒川五郎によって書かれたルポルタージュ。地理や政治、人々の生活に至るまで細かく記されている。「朝鮮人は酒が好きで、とても強い」といった素朴な驚きも。

●3位『大日本帝国朝鮮写真帖:日韓併合紀念』(統監府 編/1910年)
3995アクセス
南大門といった名所や裁判所、工場、学校、市場、港、寺院など、当時の朝鮮半島の写真120枚が収められている。結婚式や服装、遊びなど、当時の暮らしぶりを写したスナップ写真も興味深い。

●4位『石巻日日新聞(号外)』(石巻日日新聞社/2011年3月12日)
1935アクセス
東日本震災後、石巻日日新聞社が号外として発行した手書きの壁新聞。各メディアでも話題になったが、前日の大震災を受けて被害状況を伝えようとする報道魂に心打たれる。

●5位『地球全圖』(司馬江漢峻、1796年ごろ)
1463アクセス
200年前に描かれた世界地図。見開きの右ページに東半球、左ページに西半球が描かれている。余白には、各地の風景や植物が美しい筆致で描かれており、見るだけでも楽しい一点。

ランキングを見るだけでも、日本がどのように時を刻んできたかを感じられる資料がズラリ。一度のぞいてみれば、この国の意外な一面を発見できるかもよ?
(有馬ゆえ+ノオト)

※この記事は2012年10月に取材・掲載した記事です

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