干柿には疲労回復効果も

ビタミンCは蜜柑の2倍!柿の実力

2014.10.01 WED


「市田柿という干柿作りが盛んな長野県では、野沢菜を漬ける際に柿の皮を使う」と高瀬さん。柿の皮から出る甘さが、お漬物をよりおいしくしてくれるのだそう 画像提供:にこまる/PIXTA
柿の収穫が全国で始まっている。柿は「柿が赤くなれば、医者が青くなる」という言葉があるほど、栄養価が高いといわれる果物だが、果たしてその実力は…? 2006年に地域ブランドとして登録された「市田柿」(干柿)の生産地として知られる、長野県飯田市にあるかぶちゃん農園の高瀬弥津美さんに話を聞いた。

「柿は甘柿、渋柿に大きく分けられ、どちらもビタミンCを豊富に含んでいます。柿をひとつ食べれば、1日に必要なビタミンCをほぼまかなえるといわれているくらいなんです」(高瀬さん)

ビタミンCはかんきつ類など酸味の強い果物に豊富、というイメージをお持ちの方にとっては、甘く酸味を感じない柿にビタミンCがたくさん含まれているのはやや意外かもしれない。だが、例えば甘柿はイチゴと同程度のビタミンCを含んでおり、温州ミカンと比べると約2倍も多いのだそう。

「柿は葉にもビタミンCが多く含まれており、柿の葉で作る柿茶は古くから漢方薬として親しまれてきました。干柿に加工するとビタミンCはほとんどなくなってしまうものの、栄養分が凝縮されて食物繊維やビタミンAが増えるため、整腸作用や疲労回復に効果があります」(同)

おいしい柿の見分け方は、生柿と干柿で違いがあると高瀬さん。

「生柿の場合は、ヘタの部分に注目してください。4枚あるヘタが1枚でも欠けてしまうと実が十分に育たないため、ヘタがきれいに残っていて、貼り付いているかのように実と隙間がないものがおいしい生柿です。また、実がしっかりと濃いオレンジ色で形がいびつではなく、ずっしり重いものを選ぶと良いです。一方、干柿の場合はヘタが茶色に枯れていて、柿霜という白い粉がしっかりと吹いており、適度な柔らかさがあるものが良質な干柿とされています」(同)

柿はデザートになるだけでなく、ひと手間加えるだけでご飯やお酒のお供にもなるという。

「生柿の皮や干柿を千切りにして、大根やニンジンと和えて塩をまぶし、すし酢をかければ『柿のなます』の完成です。また、干柿はレーズンバターに似せた『干柿バター』にして食べるのもおすすめ。干柿と室温において柔らかくしたバターを角切りにしラップにくるみ、筒状に形を整えたら、冷凍庫で冷やして固めるだけ。食べる分だけスライスすれば、お茶うけやお酒のおつまみに最適ですよ」(同)

今年の秋は、ひと味違う柿の楽しみ方をいかが?
(成田敏史/verb)

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