健診データから判明! 職業別の病気リスク

営業職は心筋梗塞になりやすい!?

2014.11.12 WED


古井さんによれば、20代後半から30代前半は肥満化がもっとも進む年代だという。肥満は血管に大ダメージを与えるので、最近洋服が合わなくなってきたという人は特に要注意!
営業は接待などで酒席が重なる、販売員はまとまった食事の時間が取れずに間食が多くなりがち、SEは納期に追われ緊張状態が続く…。ふと自分の職場を見渡すと、同僚も自分と似たり寄ったりな働き方をしていることが少なくない。

『早死にする仕事 長生きする仕事』(マガジンハウス)の著者で医学博士の古井祐司さんによれば、 この“職習慣”によって、かかりやすい生活習慣病があるという。

「2008年から、メタボリックシンドローム対策を目的とした特定健康診査が始まり、健診データの全国統一化と電子化が行われました。各健保組合と協力してそのデータを分析したところ、業種や職種によって働き方の傾向があり、疾患との関連性が明らかになってきたのです」

たとえば、ある販売店の営業は遅い夕食と朝食抜き、喫煙、車移動という共通点があり、心筋梗塞の発症率が一番低い会社と比べて2倍に上ったという。

では、この他の職種は具体的にどんなリスクを抱えているのか、古井さんに教えてもらった。

●販売員や美容師など、顧客都合に合わせる仕事
細切れの休憩時間しか取れず、菓子パンや甘い清涼飲料水など、手軽に空腹を満たせるものを選ぶ人が多い。血糖値が高く、糖尿病になりがち。

●製造や技術業など、体を動かす仕事
ハードな仕事のため、ご飯の大盛りや脂っこい揚げ物など高カロリーな食事を摂る傾向がある。血液中に脂質が増え、動脈硬化を引き起こしやすい。

●SEなど、デスクワーク中心の仕事
長時間のPC作業による肩こりや眼精疲労のほか、継続して集中力と緊張感を強いられ、交感神経優位で血管が収縮しやすい。若い人でも高血圧が目立つ。

●運転手や運送スタッフなど、人や物を運ぶ仕事
乗務前に禁酒規則があり、休日や終業後にアルコールを一度にたくさん飲む特徴がある。脂肪肝になりやすい。

自分の“職習慣”が分かったら、それを改善しないテはない。とはいえ、職を変えなきゃ根付いた習慣を変えられないのでは…?

「そんなことはありません。いつも口にしている甘い飲み物をお茶やカロリーオフに変える、飲み会で揚げ物ではなく枝豆から注文する、トイレに立ったタイミングで肩をまわし、体の緊張をほぐすなど、小さなことからで構いません。自分の職習慣を知り、変化を与えることで、『早死にリスク』を軽減できますよ」と古井さん。

生活習慣病に陥りがちな罠は20代からじわじわと忍び寄ってくるそう。働き盛りのビジネスパーソンにとっては、“健康力”もビジネスに必須のスキルといえそうだ

(南澤悠佳/ノオト)

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