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「2分の1成人式」の是非を問う声

2015.01.22 THU

噂のネット事件簿


「2分の1成人式」用に作成された教材CD。全国に広がる「2分の1成人式」は、成人式なみのイベントになれるか? ※この画像はサイトのスクリーンショットです
去る1月12日、日本各地で成人式が行われたが、最近ジワジワと流行しつつあるのが10歳児を対象とした「2分の1成人式」だ。近年、多くの小学校や地域で行われるようになったイベントだが、名古屋大学の内田良准教授が、これに疑問を投げかける記事を発表し、ネットで話題となっている。

2分の1成人式は、「十歳式」「ハーフ成人式」「半成人式」などと呼ばれることもある、10歳児(=小学4年生)を対象としたイベント。一定の年代以上の人にはまったくなじみがないが、ニュースサイト「NEWSポストセブン」の記事によれば、都内では、2006年時点で約1300校ある公立小学校の半数以上で実施されているという。式では校長や保護者代表のお祝いの言葉、「2分の1成人証書」の授与、合唱、「将来の夢」の発表、親との感謝の手紙の交換などが行われる。

内田准教授が問題視しているのは、式のプログラム内の「親に感謝の手紙をわたす。親からも手紙をもらう」「自分の生い立ちを振り返る(写真、名前の由来)」という2点だ。内田氏は、「2分の1成人式では、しばしば親への感謝が強制される」と述べ、仮に虐待されている子どもが、親への感謝の手紙を要求された場合、

「家庭で心身ともに深く傷つき、学校でも家族が美化されるとなれば、子どもはいったいどこに逃げればよいというのだろうか」

と、指摘。「私たち大人は、自身の家族観、そして教育における家族観を、問い直していく必要がある」と、2分の1成人式がはらむ危険性を指摘している。

ベネッセが2012年に行なった調査では、「とても満足」「満足」が合わせて88.1%に達した2分の1成人式だが、内田氏の指摘に対し、ツイッターには、

「これ、確かに親とうまくいってない子供にはきつい」
「感謝とは無理強いされるものではないと思います」
「まったくだ。人に感謝するコトを学ばせたいのなら、まず大人がその手本を見せよ」
「誰もが正しいと信じて疑わないことが、虐待されている子どもを追い詰める…」
「同感です。『感動』が『同調圧力』に豹変する一線を、食い止めるにはどうすれば良いのだろう?」

と、多くの共感が寄せられており、「こんなイベントやる必要あるのかなぁ」という声もあがっている。

内田氏は、2分の1成人式自体をやめるよう求めているわけではないが、イベントの歴史がまだ浅いだけに、少なくとも様々な境遇の子どもに対応できるように式の内容をブラッシュアップする必要があるようだ。

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