もっと知りたい占いの雑学/第6回

昔の統計学? 風水の根拠とは?

2015.03.17 TUE


理屈を聞けば納得の面もある風水。できれば早く土地付きの注文住宅を買えるほどの経済状況になって、あれこれ間取りに悩んでみたいものです… イラスト/中垣ゆたか
書店の占い本コーナーの一角に、「風水で運気アップ!」みたいな本が置かれているのを目にしたことはないでしょうか? たぶん「風水」の存在自体はご存じの方も多いと思いますが、「具体的にどんなものか?」と聞かれると答えに詰まってしまう人も多いはず。というのも、「姓名判断」なら「画数」、「星座占い」なら「誕生日」…というように、たいていの占いには吉凶を占う「もと」があるもの。ところが「風水」の場合、何をもとに占っているのか素人にはイマイチはっきりしません。

「風水は自然から受ける力…“気”を研究したものです。日本では『土地や家の運気』をみるうえで使われることが多いのですが、様々な流派があり、解釈が異なることもあります。ただ、たとえば鬼門・裏鬼門に水まわりを置くのは共通して凶とされています。『鬼門』というと鬼や妖怪が出入りする恐ろしげな方位のようですが、実は神様の通り道にあたる場所。このことから整理整頓を心がけて清潔に保つべき場所であり、汚れやすいトイレはふさわしくない、と考えられたんですね」

そう教えてくれたのは、日本占術協会常任理事で、気学や風水に詳しい栗原里央子さん。でも、そもそも信心深くないものでして“気”とか“神様”とか言われても、正直あまり納得感が無いんですよね…。

「風水は中国で生まれたもので、そもそもは自然災害への対応や、井戸水にするための地下水脈探し、敵の侵入に備えるための都市計画作りに利用された考え方です。そのすべてに現代でも通じる合理性があるとは言い切れませんが、昔の人の経験則に基づく一種の統計ともいうべき側面がありますよ」

たとえばどんな“経験則”に基づく見立てがあるんでしょう?

「一例として、方角と家の間取りの関係を取り上げてみましょう。北の方角は日光が入りにくく、冬には北風が当たります。つまり、夏は湿気がこもりがちで冬は冷える場所。ですので出入り口や、トイレ、風呂などの水まわりを配するとよくないとされるんです。西に台所を置くなといわれるのも、食品を扱う台所が西にあると食べ物に西日に当たって傷みやすいから、という理由があります」

そういう話を聞けばなるほど、と思えますね。確かに「西日が入る部屋」は賃貸でも往々にして敬遠されがちですよね。他にもこういった例はあるんですか?

「南に水まわりを配するのもよくないと言われます。理由は『西向きの台所は良くない』とされるのと同じですね。こちらは西向き以上に陽が当たり、室温が上がりやすいので、さらに食品や水が腐りやすい方位。水が過剰に温められてしまうので観賞魚の水槽を置くのもよくないですね。逆に“方角がよい”とされるケースも1つご紹介しておくと、『東向きの玄関』が挙げられます。朝一番に日が当たるわけですから、夜に冷え込んでも温まりやすく、仕事に向かうために一歩家を出たとき、明るい日差しを浴びることができます。一日のスタートを切るなら、やはり日の当たる場所から始めた方が単純に気持ちいいですよね」

これも納得。でも「方位家の家つぶし」なんてことわざも聞いたことがあります。これは方位を気にしすぎて身動きがとれなくなり、ついには家をつぶしてしまう、という意味だとか。幸い現代には便利な道具や技術がいろいろありますからね。風水のすべてを鵜呑みにして必要以上に恐れたりせず、悩んだ時に「昔の人の知恵をちょっと拝借」というスタンスぐらいがいいのかもしれません。

(のび@びた)

※この記事は2012年3月に取材・掲載した記事です

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